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2024年映画感想

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2024年に劇場で観た映画作品の感想書きです。
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記事一覧

映画『若き見知らぬ者たち』感想 行き場のないしんどさだけが残る

 この辛さがどこから来たものか、今一つ判然としませんでした。映画『若き見知らぬ者たち』感…

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映画『シビル・ウォー アメリカ最後の日』感想 起こり得る大国の「自殺」

 可能な限りのリアリティで「IF」を描いた作品ですが、現実が引っ張られているような大統領選…

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映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』感想 幼年期の終わり(の始まり)

 感想書き始めたときに、髙石あかりさんがNHK朝ドラ『ばけばけ』のヒロインに抜擢されたとの…

Kuwayama Daisuke
2週間前
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映画『憐れみの3章』感想 漆黒のブラックユーモアで描く支配構造

 ジョークとしては不謹慎過ぎる感じがするけれど、メッセージとしては誠実な気もするオムニバ…

Kuwayama Daisuke
3週間前
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映画『犯罪都市 PUNISHMENT』感想 決まり切った型でも、まだまだ面白い! 

 「マンネリ」という言葉の意味合いを変質させてしまう傑作シリーズ。映画『犯罪都市 PUNISHM…

Kuwayama Daisuke
1か月前
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映画『ぼくのお日さま』感想 人生にある穏やかな奇跡【ネタバレあり】

 ちょっと終盤が不自然でしたが、穏やかで良い作品。ネタバレとしてますが、知っていて観ても…

Kuwayama Daisuke
1か月前
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映画『ナミビアの砂漠』感想 心に広がる人生の砂漠

 観ている最中よりも、観た後に考えることで深みにはまる作品でした。映画『ナミビアの砂漠』感想です。   初監督作品『あみこ』でベルリン映画祭に史上最年少で招待された山中瑤子監督の最新作。主演は『あんのこと』『ルックバック』で既に今年を制した感がある河合優実さんですが、元々この『あみこ』という映画を高校生時代に観たことに衝撃を受けて、山中監督に「いつか出演したい」と手紙を出して役者を志したそうで、念願の出演となった作品だそうです。  今作も、今年のカンヌ映画祭に出品され国際批

アニメ映画『インサイド・ヘッド2』 懐かしい記憶と共に彩る、未来への希望

 万人に受けるのも納得の質の高さ。アニメ映画『インサイド・ヘッド2』感想です。  2016年…

Kuwayama Daisuke
1か月前
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映画『ラストマイル』感想 物流が繋ぐ人々の絆と欲望

 社会派メッセージとエンタメの高度な結実を実現した傑作。映画『ラストマイル』感想です。 …

Kuwayama Daisuke
2か月前
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映画『サユリ』感想 心霊に対するカウンターホラー

 心霊ものの理不尽さをブッ飛ばす作品。けど、もっと別の方法で殴って欲しかった。映画『サユ…

Kuwayama Daisuke
2か月前
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映画『箱男』感想 理解不能な世界の完全再現

 この理解出来ない不安感による快感、完全に安部公房作品でした。映画『箱男』感想です。  …

Kuwayama Daisuke
2か月前
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映画『ソウルの春』感想 負の歴史を自己反省する傑作

 国としてのマイナス面を描きつつ、しっかりとエンタメに仕立て上げているのは称賛に値します…

Kuwayama Daisuke
2か月前
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映画『ニューノーマル』感想 生産性のないスリラー映画

 もう少し下調べして作品を選ぶべきでした。映画『ニューノーマル』感想です。  『コンジア…

Kuwayama Daisuke
2か月前
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映画『密輸1970』感想 痛快シスターフッド・アクション・サメ映画

 鑑賞中、隣に座ったおばあさんが、「うん、うん」と全シーン声に出して相槌を打ち、要所要所で独り言を呟くので、さすがにうるさかったです。ババア、映画館ではもう少し静かにして、長生きしろよ‥。映画『密輸1970』感想です。  『モガディッシュ 脱出までの14日間』などで知られるリュ・スンワン監督によるクライムアクション映画。公開直後は全くノーマークだったのですが、相当面白いと評判になっていて、監督や役者陣を調べることなく、フラットな気持ちで観てまいりました。  クライムアクシ