この作品にさりげなく登場してくる「神」という存在は、雲の上であがめられている尊き存在ではなく、村の中でぼろをまとって裸足で歩き回っているような、とても身近な存在なのだ。これが、この作品の重要なところでもある。人々は神の存在を身近に感じている。それは、雨の匂いをかぐことであり、畑を耕すことであり、牛を放牧することにつながってくる。
英国人の農業ボランティアのギルバートは、このことをいつも感じていた。
というシーンです。でも、さりげなく書いてあるので「神」についてはぜんぜん深堀されていない。読者に解釈が任されている。
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