ずぼらユーフォ吹きが恐ろしく久しぶりに楽器を洗ったら中からゴーヤが出てきた話。 #aeuな日々 #aeuと音楽
せっかく記事にするなら、読んでくださる皆さまが普段は見られないことを記事にするのも面白いかなと思い……!
今回は私の相棒である楽器がどのようなもので、分解するとどうなって、どんなふうに洗浄するのかというのをすこーし詳しくお見せしようかなと思います(=゚ω゚)ノ💡
改めて、普段私が楽団で担当している楽器はこちら!
最近でこそ『響け!ユーフォニアム』というアニメ等で名が知られるようになったけれど、一般的にオーケストラの編成にはない楽器なので、吹奏楽関係の経験がない方からの知名度は未だに低い気がします……
「楽器何やってるの?」と聞かれたときは「あんまり有名じゃないんですけど」って未だに前置きするし、だいたいこんな会話になる↓↓
今まで何回繰り返したかわからない会話である……(笑)
チューバをご存じなかったときの絶望感とか「トランペットと同じような感じ」という説明で妥協するのとか、ユーフォ経験者なら共感してもらえると思う……(笑)
最近では、本当に興味を持って聞いてくだっている方なら写真を見せちゃうのが早いと思ってます。ちなみに「チューバの小さいやつ」という説明をした後に現物を見せると大体「でかっ!!!」ってなります(笑)
ではこの【ユーフォニアム】一体全体どんな音がするのか……!
奏者や使用する楽器の種類等によっても音色は結構異なるのだけど、参考までにこちらをどうぞ。
ユーフォニアムの名前の由来は、ギリシャ語の「euphonos」(良い響き / 心地の良い音)」から名付けられたと言われている通り、温かくて安心感のあるような音ですよね。私はユーフォの音が大好きなのです。
ではさっそく洗っていきましょう!!!
ユーフォニアムはお風呂で丸洗いできます(∩´∀`)∩
マウスピースは普段から洗っているので特に取り立てて洗う必要はないのですが、一応載せておきます。
それでは楽器を分解していきます😏
(悪い顔すな!てかやっとかよ!)
1⃣すべての抜差管を抜く
まずは楽器のありとあらゆる抜ける管(抜差管と言います)をぜんぶ抜きます。
楽器によって数が違うこともあるけれど、私の場合は
●第1抜差管 ●第2抜差管 ●第3抜差管 ●第4抜差管 ●主管抜差管
●コンペの1番の抜差管 ●コンペの3番の抜差管 の7か所です。
⚠️抜差管を抜く(動かす)ときは、必ず関係するピストンを押した状態で抜き差しします。押さずに動かすと、管内の圧が変わり楽器を傷めます。それを続けていれば、下手すると音程も変わってしまいます💦
⚠️コンペの抜差管を動かすときは、4番ピストンのストッパーを掛けるのも忘れずに!
2⃣すべてのピストンを抜く
次にピストンを抜いていきます。
オイルをさすとき同様にトップキャップ(笠ネジ)を回して、真上に真っすぐ引き抜きます。ピストンは最も繊細と言われている部分なので取り扱いは慎重に。
ピストンを押しながら(あるいは固定しながら)トップキャップを回すことによって、中でピストン自体が回転してしまうのを防ぐと楽器屋さんも仰っていました。私はピストンガイドの凸部分が削れて消耗するのを防ぐ効果もあると思っています。
3⃣バルブケーシング下のボトムキャップ(底ネジ)を外す
すべてのピストンを抜き終わったら、ピストンが収まっていたバルブケーシングの下に付いているキャップ(ボトムキャップ / 底ネジ)も忘れずに外します。これを外すと中からバネ(バルブスプリング)が飛び出てきますので慎重に。
さて。
皆さん、覚悟はできていますか。
いよいよですよ。
3⃣.5 スペシャルイベント発生:ゴーヤを収穫する🥒
……あれ? 今楽器洗浄の話してたんじゃなかったっけ?
急に家庭菜園の話? なんて疑問に思っているあなた。
大丈夫、楽器洗浄の話ですよ。
3⃣の手順で1番ピストンのボトムキャップを外したところ、奴が潜んでいたんです……そうその名も「ゴーヤ」🥒
※ちなみにこの絵文字は「キュウリ」の絵文字です(どうでもええわ)
⚠️閲覧注意⚠️
まあまあ汚い画像をお届けします😇💔
そういったものが苦手な方や、潔癖症の方はご注意ください。
いや、想像以上にゴーヤやんwwwwww
チャンプルーとかに入ってるやつやんwwwww
はい。
大変汚いものをお見せして申し訳ございませんでした。
恐ろしくひさしぶりに楽器を洗うとこうなる。
コロナだなんだでしばらく楽器吹いてない時期があったのもあって……ちょっとここでは言えないほど洗ってなかったんです(小声)
こんなものが入っているものを吹いていたなんて恐ろしいですね。
※もちろん実際は本物のゴーヤではありません。
なんて言うんですかね、この汚れ。これをこのままさらに長いこと放置しておくと、緑青って言って管の中にこびりついて取れない頑固な錆になるんだと思う……ひぇッ😨🤢🤮
ほんと良いコは真似せずに、こまめに楽器を洗ってください。
一般的には、3か月に1度が目安と言われているようです。
楽器を吹く頻度にもよりますが、基本的に週1,2回の楽団でしか吹かない私は、日頃の手入れをしっかりしていれば、洗浄は半年に1回程度でいいんじゃないかなと思っています。
ただどんなに少なくとも、やはり毎年1回は洗うべきです。これはガチ。
(※ちなみにたぶん、ちゃんとした方に聞かれたら年1は少ないよ!!!って怒られると思う。)
楽器が上手いひとほど、こまめに楽器を洗うって言いますもんね(遠い目😇)
私も今後はまたちゃんと半年に1回……少なくとも年に1回(おい?)は必ず丸洗いしようと思いました。
本編はここで終わりです!
読んでくださった方ありがとうございました!❤
しかし、もしかしてもしかすると、楽器の洗い方を参考にされたい方が読んでくださることがあるかもしれないので、一応ざっくりと最後まで洗浄方法を記しておこうと思います(自己満です🤣)
(ざっくりって言いつつ、自分の性格上ちゃんと注意点とか書いて長くなる気がするわ……😇)
なお、洗い方は人それぞれやり方が若干違ったりするので、一つの参考程度にご覧いただければ😌
4⃣浴槽に温湯を溜める
お湯の温度はぬるま湯(30℃~40℃ほど)が望ましいかと思います。
使用予定のブラスソープに指示がある場合はそれに従ってください。
私は溜めている間に冷めることも考慮して温度設定38℃でやりました。
ラッカー仕上げの楽器は熱湯を使うと表面の塗装が剥がれてしまう危険性があるようなので、詳しくは信頼できる楽器店さまや指導者さまに確認してくださいね(私はラッカー仕上げ使ったことないのでテキトーなこと言えん🙊)。
お湯の量は、ベル以外のすべての管がお湯に浸かる程度でいいです。ベルは水面から一部出てるくらいで大丈夫(下記6⃣での画像参照)。
5⃣ブラスソープ(洗剤)を使う場合は規定量を入れる
量は各ブラスソープの規定量の指示に従ってください。
ソープ類を使わず水洗いだけでもよいし、ブラスソープがない場合は、食器用の中性洗剤(※液性は必ず中性!)でも代用できるとのことです。
今回私は食器用洗剤(①液性は中性で、②用途の先頭に「野菜、果実」と記載があり、③楽器の中に洗剤が残る心配が全くないかなり泡切れのよい希釈タイプの洗剤)を使用しましたが、中性洗剤を使う場合は自己責任でお願いします<(_ _)>
6⃣楽器本体と抜差管を溜めたお湯に浸ける
管内に水が入ると楽器が急激に重たくなるので、ぶつけたり落としたりしないよう取扱いに注意。楽器も抜差管もそっと入れます。抜差管が楽器の下敷きにならないように、楽器→抜差管の順で入れると良いかと思います。ウォーターポットも入れちゃっていいです。
⚠️楽器店さまやプロの奏者さまの中には、コルクをお湯から保護するためにウォーターキイのコルク部分に食品保存ラップをすることを推奨していらっしゃる方もいます。
私は楽器の洗浄頻度が多くないうえ消耗したら交換すればいいやという考えなのでやっていないのですが(小声)、そう簡単に部品交換できないよって方はラップで保護してあげると良いかなと思います。
私も第1抜差管と主管抜差管のコルクそろそろ換え時だわ……😇
浸ける時間は人それぞれ……数分という方から1,2時間という方までいらっしゃるので何が正解かわかりません😇(おい)
ブラスソープに浸け置き時間が示されている場合はそちらに従ってください。
私の場合は「何分浸け置きする」という意識ではなく「ピストンを洗っている間浸け置きしておく」という感覚でいつも洗っています。
7⃣ピストンを洗う
さきほど2⃣で本体から抜いたピストンをさらに細かく分解していきます。
⚠️どれが何番のピストンなのかわからなくならないように、自分で順番に並べたりなどして工夫してください。ピストンが入れ替わると組み立てたときに音が出なくなります。(※スプリングやキャップなども入れ替わらないほうがいいと思います、楽器によるかもですが長さ大きさが違ったりします。)
8⃣抜差管を洗う
ピストンを洗い終わったら、湯船に浸けておいた抜差管を洗います。
9⃣の本体とどちらから洗ってもよいです。私は本体を洗う際に抜差管が湯船にあるとぶつけたりしそうで怖いので、先に抜差管を洗います。
9⃣本体を洗う
いよいよ本体を洗います。
※裏側が終わったら、楽器をぶつけないよう慎重に表に返して、表側の管やバルブケーシングの中もコシコシ洗います。
最後に湯船から楽器を引き上げ、楽器を回しながら中の洗浄液を出します。
シャワーを駆使して、洗剤が残らないよう綺麗なお湯で全体を十分にすすぎます。先ほどフレキシブルクリーナーを通したありとあらゆる穴の開いた部分にお湯を通します。
ベルの中からもお湯を通して、ぶつけないように気を付けながら、楽器本体をぐるっと何度か回しながら楽器の中にお湯を通してすすいでいきます。(両手がふさがっているため写真が撮れず……言葉だけで伝わるだろうか……)
⚠️何度でも言いますが、管内に水が入ると楽器が急激に重たくなるので、ぶつけたり落としたりしないよう取扱いに注意。洗剤が付いていて滑りやすくなっている可能性もあります!
最後に楽器の表面もシャワーで流して洗浄は終了です!
🔟楽器や抜差管の水気を取り乾かす(小一時間程度)
洗い終わった楽器本体の表面を柔らかくて吸水性の良いタオル(毛抜けがなく毛羽が立たないもの)(あるいは使い古したTシャツとかでもいいです)で拭いて水気を取り除きます。
ゴシゴシ拭くのではなく、優しく水滴を取り除くイメージです。無理にタオルを突っ込まなくても届く範囲で、ベルの中も拭き取ります。
⓫楽器を乾かしている間にお風呂を洗う
楽器洗浄が終わった後の湯舟はけっこう汚いので、しっかり洗うようにしましょう。
⓬乾いたら楽器を組み立てる
組み立てる前に、組み立てると手の届かないような細かい部分をクロスで磨いておくと良いです。
さて、私が組み立ての際に使うアイテムはこんな感じです。
絶対に必要なのはバルブオイルとスライドグリスです。
【バルブオイル】はライト・レギュラー・ヴィンテージ等いろいろ種類ありますが、ピストンの状態やご自身のお好みで選ばれると良いと思います。
【スライドグリス】も楽器や抜差管の状態に合う粘度のものをお好みで選ばれると良いと思います。グリスは気温等で粘度が変化するので、夏は固め、冬は柔らかめのグリスを使用すると常に最適な状態を保てるかと思います。
組み立てる順番は特に決まりはないと思われますが、
私はだいたい……
の順で組み立てます。
グリスの塗り方、オイルの差し方は……わかるよね?
ってことで、まあざっくりと、省略します。
(……べ、別に疲れて面倒臭くなったわけじゃない、こともなくもないけど、そういうわけじゃないんだから……!!!(何))
⓭仕上げに楽器を磨いて終了!
楽器を組み立て終わったら、最後にクロスで楽器を綺麗に磨いて終了です。水洗いしているので、特にポリッシュ系を使わなくてもクロスでただ拭くだけで十分綺麗になると思います。現に私もほとんどクロスで拭くだけだった。
気になる方は磨いたら良いと思います。
ラッカー仕上げの楽器にはラッカーポリッシュ、銀メッキの楽器にはシルバーポリッシュなど、必ず自分の楽器に合ったものを使用します。
ただ、ポリッシュは研磨剤で、あくまでも金属の表面をごく薄く削って磨くものなので、それが気になってしまう私は使ってません。
というわけで銀メッキの楽器を使用している方にオススメなのが、こちらの『バズ シルバークリーナー』です✨
こちら、研磨剤が入っていないので安心して使えると人気の製品。厳密にはかなり粒子の細かい磨き剤を使用しているので、磨いた後の磨き傷が目立ちにくく、従来のポリッシュ系クリーナーよりも楽器に優しいシルバークリーナーです。
しかも、表面の保護成分があるので、光沢も長持ちするという優れもの!
あまり大きな声で言えないのですが、私は一度楽器を硫化させてしまったことがあります(※そうなってしまった事情は省きますが、要は楽器を楽器ケースにしまわず保護袋に入れた状態で何日か放置していて、ひさしぶりに袋から出したら全体的に茶色っぽくなっていた)。その時は本当に絶望しました。
悲しいやら元通りになるか不安やら後悔やらでボロボロ泣きながら、一か所一か所このバズのシルバークリーナーで磨いて、輝きを取り戻した楽器というのが、今現在も使用している、今回洗浄したこの楽器です。
このバズのシルバークリーナーの凄さよ……
綺麗になって本当よかった…😭✨
というわけで、またも余談が過ぎましたが、
こんな感じで楽器の洗浄は終わりです!
なんか。
読み返してみると、なんだか物凄くコアに語っている記事になってしまった。まあいいや~。たまにはこんな記事もね。
楽器洗うより、この記事書くのに疲れた。ビール飲もっ🍺