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〈読書感想〉LIFE SHIFT 2 100年時代の行動戦略(3)

こんにちは。
LIFE SHIFT2を最後まで読んだので感想を書いておきたいと思います。

前回の投稿はこちらです。

第3部~おわりに までの感想

第3部では、長寿命化における課題に対して、企業活動、教育、政治の面でどのような取り組みが必要なのか、著者の考えが述べられています。

3つの切り口で書かれていますが、(第3部以前の内容も含めてですが)長寿命化によるマルチステージ型の人生では、個々人の行動の重要性が大きくなっていくことをベースの考えしていることを感じました。

企業にしても、教育機関にしても、従業員やリスキリングを目指す大人たちのニーズに合わせた研修や教育プログラムの設定、学位制度の見直しが求められそうです。

ここで気になったのは、「情報の非対称性」によって適切な選択ができなくなる可能性があるという指摘です。
本文中の記述は多くはないですが、個人レベルではかなり大きな課題になるのではないでしょうか。

「おわりに」でマルチステージ型の人生で必要なことの1つめに”先手を打つ”ことをあげているように、新しい研修や制度を出来るだけ早い段階で情報をつかんで利用していく必要が出てくると感じています。

沢山の口コミがあったり、知り合いが利用していれば、情報が入りやすいですし、ある程度信用できる(効果のある)サービスを利用できると思います。
ただ、全く情報がない中で、安くないお金を使うことはかなり勇気がいります。
特に教育の良し悪しを判断するのは難しいので、数年頑張ったのに(根本的に)成果につながらないことが後からわかった時のことを想像すると、なかなか踏み出せない気がします。

私自身、悩みすぎて行動が遅くなるタイプなので、何かのサービスに登録するときは直感に頼るようにしていますが、大金をつぎ込むことを考えるとそいうわけにもいかないと思います。

新しい形の教育体系を作るだけではなく、成果の透明性とその教育の信頼性を評価できるような指標が必要という著者の考えは納得がいきますし、これがないと広まるまで時間がかかりそうです。

本書を通じて言及されている”技術的な発明に社会的な発明が追い付かない”状態が長く続かないように、何かしらの創意工夫が必要ですね。

全体の感想

読んでいて気付いたのは、この本の内容を既に取り入れている企業が多くあり、ニュースなどでも取り上げられているということです。

私の勤める会社でも同様の取り組みが始まっていて、経営幹部や人事部門がどのような方向性でアンテナを張っているか感じることができました。

おそらくこの本が出る前に著者の発表文章や講演から情報を得ていたのかなと思いますし、会社の方向性としては悪くないなと思いました。
(先手を打てているかは別の話ですが…)

個人のレベルでは、やはり常に学んでいく姿勢が必要になりそうです。
そして、取り残されないように情報感度を高くして、新しい制度や教育については興味を持っていかなくはならないと感じました。

ただ、それを続けられるかというと、なかなか難しいですね。

この本では、”柔軟な働き方”が求められていることが繰り返されていますが、それを求めている人は以下の2つに分けられると感じました。(少し極論ですが…)

  1.  時間とお金に余裕がある人

    • 家族や友人との時間を増やしたい

    • 新しいことに挑戦したい

  2.  ②時間とお金に余裕がない人

    • 新しいスキルを身に着けて、現状を打破したい

    • 介護や子育てをしながら生活費を稼ぎたい

①の人は比較的早く、マルチステージ型の人生に切り替えられるし、新しい仕組みを使うことができると思います。
②の人は情報を集めたり、自身の人生を見直したりする余裕がなかなか無い状況ではないでしょうか。

以前の投稿の中で少し触れた欠乏による処理能力不足を如何に解消するか。
そこに足して、企業や教育機関、政府がどのような取り組みが出来るか、と考えると、新ためて難しさを感じました。

幸い、私自身は余裕のある方だと思うので、自分の将来を見直す時間をどこかで取りたいと考えています。

本文最後に宣伝(?)のURLが貼ってあります。
自分の人生計画を感がるためのツールが置いてあるそうなんですが、まだ見つけられてません…

https://thenewlonglife.com/


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