〈読書〉キーポイント線形代数(5)
こんにちは。
キーポイント線形代数を読み終わったので、ポイント10で学んだことのメモと読み終わった感想を書いておきたいと思います。
前回は固有値と対角化の話でした。
ジョルダン標準形
ポイント10はジョルダン標準形についてです。
毎度の通り、習った記憶はありません。
行列Aに対して$${P^{-1}AP}$$で変換した行列の形はジョルダン標準形という決まった形になるそうです。
(行列Pの列ベクトルはAの固有値ベクトル)
$${P^{-1}AP}$$はAを対角化する時の操作ですが、対角化できない行列についてもジョルダン標準形があります。
というか、ジョルダン標準形の1つに対角化された形が含まれるという方が正しそうです。
前章までで、線形独立な固有ベクトルが足りない(?)行列は対角化できないことを学びました。
ジョルダン標準形を用いると、対角化できない行列でも対角化に近い形に変換することができます。
詳しい計算方法は本を読み返すとして、ポイントだと思ったことを書いておきます。ただし、ここだけ読んでも意味不明なので読み返すキッカケにしたいと思います。
さて、2×2行列の場合にジョルダン標準形に変換する手順は以下になります。
行列$${A-λ_{1}E}$$のある列ベクトルが零ベクトルでないとして、$${\vec{x_{1}}=\begin{pmatrix}x_{1} \\ x_{2}\end{pmatrix}}$$とおきます。
$${(A-λ_{1}E)\vec{x_{2}}=\vec{x_{1}}}$$となる$${\vec{x_{2}}}$$が必ずあるので見つけます。
この2つのベクトルでPを作り、$${P^{-1}AP}$$を計算します。
3次より大きい行列でも同様の操作で変換できますが、4次以上では計算量が膨大になるということです。
低次で概念を理解して、実使用ではコンピュータに任せるのが一般的のようです。
読了の感想
線形代数は、数学の中では常識っぽいけど理解し難い分野という認識でした。今回は過去に学んだ時よりも理解が進みましたし、興味を持つこともできたので読んで良かったと思います。
気付いたら昔授業で使ったと思われる線形代数の本が手元にあったので見てみましたが、ジョルダン標準形という言葉はあって、しっかり書き込みされていたので、勉強した後に忘れてしまったことが分かりました。
ということは、今回学んだことも忘れるかもしれませんが、おそらく次回同じ勉強するときにはもっと理解しやすくなっていくのではないかと思います。
本当に体得するためには、実践が必要ですが、仕事などで使う機会がないとモチベーションが上がらない性分なので、その時になれば振り返ってみたいと思います。
最後にあとがきの中で心にとめておきたい言葉を書いておきます。
今回は以上です。