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メールで契約書に電子署名を依頼する/依頼に応える:Acrobat活用術【上級編】

2024年10月から郵便料金が値上げになりました。これを機に、郵送でやりとりしていた書類手続きの電子化に踏み切ってはいかがでしょうか。例えば契約書では、郵送代や印紙のほかに印刷や発送準備などで手間がかかり、署名者が多いほど回覧で待ちが生じてしまいます。
 
一方、Adobe Acrobatで電子署名機能を使うなら、メールで依頼できますので郵送代や印紙が不要でコスト削減できるだけではなく、作業の効率性が高まり、時間短縮にもなります。契約締結後も保管場所が不要になりますし、検索も容易です。
 
なお署名を依頼されるユーザーはメールのリンクを開いてブラウザから署名するだけなのでパソコン・スマホどちらからでも可能で、Acrobat有償版ライセンスは必要ありません。
 
ここではあらかじめ作成しておいた契約書のPDFをAdobe Acrobatで開いた状態から、電子署名を依頼する相手を設定し、署名フィールドを作成し、依頼をメールで送信するまでの一連の流れを紹介します。


電子署名(サイン)を依頼する

まずは契約書のPDFをAdobe Acrobatで開き、「すべてのツール」から「電子サインを依頼」を選択します。

契約書のファイルを開き、「すべてのツール」の「電子サインを依頼」を選択する

すると自動的に「受信者を追加」画面が開くので、依頼する相手のメールアドレスと名前を記入します。

署名を依頼する相手のメールアドレスと名前を入力する

もし受信者が複数いる場合は「+」をクリックして必要なだけ追加します。署名する順番を指定したいのであれば「受信者は順番に署名することが必要」にチェックしておきます。この場合の順番は、受信者の左にあるドットがある部分を上下にドラッグすることで変更できます。受信者の記入が終わったら画面右下の「文書を準備」をクリックします。

署名を複数人に依頼したい場合は自由に追加し、順番を指定できる

署名フィールドを作成

「受信者を追加」の設定が完了すると、画面がPDFに戻ります。次に、左側の「電子サインを依頼」パネルの「フィールドを追加」で「電子サイン」を選択します。するとマウスポインタのペン先のように変化するので、その状態で電子署名を記入してもらう部分を画面上でドラッグしてフィールド(枠)を作成します。一度作成した後でも、大きさや位置を自由に変更できます。
 
署名用のフィールドを作成したら、画面左下にある「確認して送信」をクリックします。

「フィールドを追加」の「電子サイン」を選択する
署名をしてもらいたい位置にフィールドを作成する

文書を送信

あとは内容を確認して署名を依頼する相手に送信します。「確認して送信」画面が開くので、送信元や宛先を確認し、契約書名や件名を設定します。メッセージ欄は自由記入になっていますので、必要なメッセージを記入してください。

内容を確認して文書を送信

署名が完了するまで、依頼先にリマインダーを送信することができます。画面右側の「リマインダーを設定」で送信頻度を「なし」、「毎日」、「毎営業日」、「2日ごと」、「毎週」から選択します。
 
内容を確認したら画面右下の「送信」をクリックします。

リマインダーの頻度を設定できる

送信が完了すると、署名依頼が送信された相手に[署名依頼]とタイトルがついたメールが届き、署名ができる状態となります。

送信完了後の画面

より詳しくお知りになりたい方は、チュートリアル記事をご覧ください。


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