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フリーランスの書類業務に有効な機能まとめ:Acrobat活用術【中級編】

人材の流動化を背景に、個人で独立して働く人が増えています。2024年11月からはフリーランス保護新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が施行され、契約条件の明示化や労災保険の特別加入対象となるといったことが規定されました。これはフリーランスが増加している時代背景を反映していると言えるでしょう。
 
企業であれば業務は分担できますし、業務システムの導入もできます。一方、個人では限られた時間の中で営業活動、契約管理、経理処理など、すべて自分でこなす必要があるうえに、業務システムの導入はコスト的に見合わないことも少なくありません。かといって、手作業では非効率です。コストに見合う範囲で効率的な手段を考えなくてはなりません。また経済的な効率性だけではなく、リスクにも備えていく必要があります。
 
そうしたなか、Acrobatには個人で働くフリーランスに有効な機能があります。今回はフリーランスの書類業務に役立つ機能を一挙にまとめました。


あらゆる書面のやりとりはPDFで

契約書や請求書、納品するドキュメントなど、あらゆる書類はできるだけPDFでやりとりすることをおすすめします。紙ではなくファイルでやりとりすれば郵送費や準備にかかる時間が省けるほか、いろんな場面や要件に有効です。

印影やサインの画像ではなく電子印鑑や電子署名を

紙でやりとりしていた時の名残で文書に印影の画像を埋め込むケースがありますが、Acrobatでは電子印鑑(スタンプ機能)や電子署名(電子サイン)を使うことができます。電子署名なら法的効力もあります。
 
参考リンク:もう印鑑は不要! 請求書も領収書もPDFなら電子印鑑を押すだけ:Acrobat活用術
https://note.com/adobe_official/n/ndfba03f78ae0?magazine_key=ma9cfbb15df0a
 
電子署名は、Acrobatのメニューから「電子サイン」をクリックし、「自分で入力して署名」から署名またはイニシャルを設定しておきます。電子署名する時は、設定しておいた署名やイニシャルをクリックしてから、PDF上の任意の場所をクリックするとその署名が埋め込まれます。電子署名を依頼する時にはメールを通じて依頼することができますので、複数メンバーの署名を集めたい場合にも素早く行うことができます。

署名やイニシャルを設定しておく
署名の例

ドキュメントの保護

契約書や大切な納品物であれば、改ざん(編集)やコピーができないようにドキュメントを保護しておくといいでしょう。全く保護がない場合、誰かが契約書の文言を書き換えたり、知的財産に関わる画像や文章をコピーして悪用したりということも起きうるからです。
 
しかし保護をかけすぎると、PDFを受け取った取引先が処理に困る場合もあります。例えば請求書なら、取引先が「文書を開くためのパスワードは設定しないでほしい」「印刷は許可してほしい」「注釈を入れられるようにしてほしい」とリクエストしてくることもあります。
 
特にフリーランスの場合、取引先は1社とは限らず、複数の企業と同時並行にやりとりすることもあります。企業ごとに会計や法務のポリシーが異なるため、取引先ごとに文書保護を柔軟に使い分ける必要も出てきます。
 
その点、Acrobatであれば複雑な要件でも対応可能です。閲覧の保護、編集の保護、印刷の許可、注釈作成の許可など、細かく設定できます。設定はAcrobatのメニューから「PDFを保護」をクリックし、次に「パスワードによるセキュリティ」をクリックした画面で設定できます。
 
例として下記の画面では、「①文書を開くためのパスワードは不要。しかし②文書の編集は不可、③印刷を許可(高解像度で)、④注釈の作成を許可、⑤コンテンツのコピーは無効、となるように⑥権限パスワードを設定」した状態を示しています。

パスワードによるセキュリティ

参考リンク:設定だけでなく解除も可能、パスワードでPDF安全に保護しよう:Acrobat活用術
https://note.com/adobe_official/n/n03ed060ba01a

レビューのコメントを集約

ドキュメントを発注元や協力会社などの複数メンバーでレビューする時にもPDFは有効です。メールでやりとりしていると各人のレビューコメントが散らばってしまいますが、共有PDFでレビュー機能を使えば複数メンバーが同じドキュメントにマークアップや注釈をつけることができます。
 
参考リンク:注釈ツールや描画マークアップを活用して文書をレビューする:Acrobat活用術【中級編】
https://note.com/adobe_official/n/n1feb51fe7d27

編集機能でドキュメントを再利用

見積書や契約書など、ほぼ同じ内容のドキュメントを再利用したいならAcrobatの編集機能を使うと便利です。PDFを作成した元のWordやExcelファイルがなくても、PDFを直接編集できます。探す手間も省けます。
 
参考リンク:PDF内の画像やテキストを修正する:Acrobat活用術【上級編】
https://note.com/adobe_official/n/n7fbed32d23f1?magazine_key=ma9cfbb15df0a

Acrobatなら書類仕事で必要な機能がそろう

ペーパーレスが進み、あらゆる場面で電子化されたドキュメントを扱うようになりました。フリーランスですと、ポリシーが異なる複数の企業とさまざまな書類をやりとりする必要があり、効率性とリスク回避が重要になります。
 
Acrobatの豊富な機能を使いこなせば、効率良く業務が進められると同時に、自分自身を保護するためのひとつの手段としてドキュメント保護を柔軟に設定できます。今ではいろんなツールやサービスが提供されていますが、Acrobatには電子契約や文書保護などフリーランスの書類仕事に必要な機能が揃っています。ぜひAcrobatをご活用ください。
 
参考リンク:小さい事業者こそPDFリテラシーを補強せよ
https://newspicks.com/news/10139585/body/

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