賢い子どもを育てるシリーズ 第3弾 - 夢中で遊ぶ力が子どもの成長を加速させる
このシリーズ第3弾では、子どもが「夢中で遊ぶ」ことが、どのようにして成長や知能発達を促進するかを具体的にお伝えします。
AIが進化し、ルーチンワークが自動化される現代だからこそ、創造性や問題解決能力など、AIには代替できないスキルを育むことが重要です。子どもが「好き」を追求することに没頭できる時間と環境が、未来の成功のカギとなります。
フロー状態が子どもの脳を活性化
保育園で遊びに没頭する子どもたちを見ていると、彼らがいかに情熱を持って活動しているかが伝わってきます。この状態を「フロー」といい、脳が最大限に活性化する瞬間でもあります。遊びの中で子どもたちは問題解決や創造的な思考を巡らせ、知能やスキルが飛躍的に向上します。
フロー状態が生み出す成長: 子どもが「フロー状態」にあるとき、どのように知能が伸びるのかをさらに知りたい方は、ぜひこちらをご覧ください。
遊びが子どもの限界を超える体験を生む
大人も何かに夢中になることはありますが、次の予定や子どものお迎えなどが頭をよぎり、「そろそろ切り上げないと」となりますよね。一方、子どもたちは違います。目の前の遊びに全力で取り組み、今この瞬間に集中します。
私の大学生の双子の息子たちはよく保育園に来て、子どもたちと一緒に遊んでいます。彼らが鬼ごっこをしていると、子どもたちは全力で走り回り、息が切れるほど疲れても「捕まえちゃうぞー!」と息子たちが声をかけると、再び「きゃー!」と全力で逃げ出します。この瞬間、息子は「今、あの子は自分の限界を超えたな」と感じるそうです。
このように、夢中になって遊んでいるとき、子どもは自然に自分の限界を超えようとします。
新しい挑戦とはコンフォートゾーンを出ることです。これは生物として本能的に怖いことです。しかし、夢中になっている遊びであれば、その不安を乗り越えることができるのです。これこそが成長の瞬間であり、自分の殻を破る経験です。
努力でももちろん限界を超えることはできますが、そこには大きな勇気が必要です。失敗したら落ち込んでしまったり、挑戦を諦めてしまうこともあるでしょう。
しかし、楽しい遊びの中では、勇気はあまり要りません。楽しいので失敗しても何度でもチャレンジし、成功するまで挑戦し続けるでしょう。このように、遊びを通した学習が、子どもにとって最も自然で効果的な成長の場となるのです。
夢中で遊ぶと脳はフル稼働状態
たとえば、鬼ごっこの中で「どうすれば捕まらないか」を考えながら全速力で逃げる瞬間、子どもたちの脳はフル回転しています。遊びながら次々と出会う小さな問題をその場で解決する経験が、脳を活性化し、成長を促します。
遊びを通じて育まれる問題解決能力と社会性
夢中で遊んでいると、時にはケンカになることもありますが、「もっと遊びたい」という気持ちがあるからこそ、気持ちを抑えて解決方法を考え、交渉し、話し合う力が育まれます。一方つまらない遊びでは、解決しようと努力をすることなく、ただ遊びをやめるだけです。本当に楽しい遊びだからこそ、子供たちは問題解決や社会性をフル稼働させるのです。
我慢強さ、レジリエンスが養われる
楽しい遊び中に転んでも、相当痛くなければ子供は泣きません。泣いてしまったら、遊びが中断されてしまうからです。つまらない遊びの時にはすぐに泣きます。
痛みより楽しさが勝れば、痛みにも耐えられるようになっていきます。この経験が、将来に向けたレジリエンス(回復力)や我慢強さを育む要素となります。
生きる原動力:よく遊び、よく食べて、よく寝る
遊び終えた後は充実感を味わい、たくさん食べて、ぐっすり眠る。これらの積み重ねが、子どもの成長の原動力となり、生きるための土台を築いていきます。
遊びを通じて成長する天才児たちの共通点
天才と呼ばれる子どもたち、たとえば優れたピアニストやプログラマーには、ある共通点が見られます。もちろん生まれつきの才能もあるかもしれませんが、彼らが卓越したスキルを持つに至る鍵は、「遊びの延長」として没頭できる情熱です。子どもたちは、遊びに対して大人にはない強いエネルギーと意欲を持っています。この情熱を持ち続けられるからこそ、天才と呼ばれるほどの能力が開花していくのです。
やらされている子は伸びにくい理由とは?
やらされている勉強では成長しにくいと言われるのは、なぜでしょうか?
それは、課題を「終わらせる」ことが目標になるためです。たとえば、数学の宿題を「やり終える」ことが目的になると、それで成長は止まります。一方で、数学が好きな子は、課題が終わったあとも難しい問題に挑戦し続け、「解けた!」という喜びを感じます。こうした自己達成の体験が、次の挑戦への意欲を引き出し、本当の学びと成長に繋がるのです。
「好き」を追求する力が求められるこれからの時代
AIの進化により、多くのルーチンワークが自動化される今、人間にしかできない創造的な仕事や問題解決能力が重視されるようになっています。そのため、活動に対して「好き」という気持ちを持ち、情熱を注げることが、子どもにとっても将来重要なスキルとなるでしょう。
好奇心と成長を引き出す遊びの力
遊びに没頭する体験を通して得られるものは、子どもが将来必要とする多くのスキルの基盤となります。遊びの中で、子どもたちは自然と問題解決方法を考え、挑戦と試行を繰り返します。このプロセスが「フロー状態」を生み、知能やスキルが飛躍的に発達するのです。遊びは単なる娯楽ではなく、学びと成長の絶好の機会であり、子どもが限界を超え、AI時代に必要とされる柔軟な創造力を育む場でもあります。
親ができるサポートとは?
子どもが自分の興味に心から没頭できる環境を提供することが、親にできる大切なサポートです。自由に遊び、失敗を恐れず再挑戦できる場を用意することで、子どもは自ら学び、成長していきます。
みなさんのお子さんも、遊びを通じて新しいスキルを身につけたり、成長を感じた経験はありますか?ぜひコメント欄でシェアしてください!