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【告白:大人の発達障害+LGBTQの方にも読んで欲しい】同僚に障害をカミングアウトした話

割引あり

私は重度発達障害を抱えて会社員生活を送っているが(現在は休職中)、クローズ就労といって障害については一切カミングアウトせず、苦しくても同じ一般職員として生きる道を選んだ。
何故なら障害者差別はどこに行ってもなくならないし、私はフツウになれないけどなりたいし、障害者雇用だと賃金が低いからだ。

今の会社が努めて一番長いところで、同僚もそれなりに多いし、友達感覚で旅行なんかも行ったりする。仲が良い。「キヅキが居ると場が和む、楽しい!」と言ってくれる同僚もいる。私が話す言葉は独特のユーモアさを放っていて、聞いていて楽しいらしい。それ、発達障害の良い面じゃないとにやけたりもする。
逆にこんなこともある。同僚や先輩とはそれなりに上手くやっていけるのに、自分の部署の上司にはまともに話すことも、タイミングを計ることもできない。当てに行くのが難しいほど話しかけてはいけない時に話しかけるので、私には「空気が読めない人」の烙印が額に押されている。つらいけど、どれもこれも乗り越えてこられたのは、紛れもなく同僚が居てくれたおかげだ。

しかし、これまでクローズ就労で入った以上、同僚であっても障害を打ち明けるのは抵抗感が強かった。障害者差別や優生思想を持つ人も少なくない。ましてや、それが誰かもわからないしその考えが間違っているともいえない。だったら今の楽しい時間を共有していった方がずっといい、そう思っていた。

だけど、だけれども。もしオープンにして彼ら彼女らが受け入れてくれたならば。私はその幻想から離れられなくなっていた。私の全てを理解して欲しいなんて究極のエゴだけど、誰しも「認められたい」気持ちは心の大部分を占めているのではなかろうか。このままの私でいいんだ、と思える心が絆をさらに強くするのではなかろうか。

私は昔、24時間テレビのテーマになっていた「絆」をぼんやり空に浮かべながらそんなことを考えていた。そうしていく内にも時間は流れていく。ピカピカで入社した私たちは、それなりに仕事にも慣れ、今になっては各々自由な生活を送っていた。

あなたが秘密を抱えていたら。誰にも言えない過去があるのであれば。
私と同じようにカミングアウトするだろうか、墓場まで持っていくだろうか。多分、墓場まで持っていってもその記憶は脳から焼き付いて離れていかないと思う。あの時こんなことがつらかった、こういう面が自分にはある、言いたい、言えない、そんな葛藤に苛まれていたら答えは簡単だ。

他の人の経験談を見て参考にすればいい。

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