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出版業界ヨモヤマ話

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出版業界のあることないことを自身の経験を交えながら書きとめておくデッドスペース
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2016年5月の記事一覧

企画が思いつかない人は、きっと圧倒的に「行動」が足りないのだ

私のオシゴトは本を作ることだが、もっと根本的に仕事の内容を考えると「売れる本の企画を考えること」が仕事である。はっきりいって、企画と人さえいれば、あとの制作業務は誰がやってもあまり変わらない。

しかし、この「企画を考える」というのがムツカシイ。そもそも、現在は各出版社の刊行点数が増え続けていて、ありとあらゆる本がすでに出回っているのだ。私は書店に行ってぶらつくたびに、「もう新しい本なんてわざわざ

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出版社のブランド力は

出版社というのは、自社のブランド意識が希薄だ。別の言い方をすれば、「節操がない」。売れると考えれば、どんなジャンルの本でも出すところが多い。だから、会社にブランド価値がない。

たとえば家電を買うとき、多くの人は「どこのメーカーなのかな?」と確認すると思う。日本の有名なメーカーだと安心して、中国とかのあまり聞いた事がないメーカーだと、不安になるかもしれない。クルマの場合も、車種はともかく、「うちは

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原稿なくして出版なし

私の手元にはときどき、一般の方から企画が送られてきます。そうした人々はたいてい、これまで本を出版したことのない人です。また、最近ではメールやツイッターなどを通じて連絡を下さり、提案してくれる人も多くなりました。

しかし、一番困るのは「企画書だけで原稿がない」パターンです。断言しておきますが、これまで一冊も著書を出したことがない人が本を出す場合は「原稿ありき」が原則です。企画概要だけで社内のGOサ

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印税のはなし

本を執筆すると「印税」が入ってくるわけです。なぜか世間では「印税=不労所得=うはうは」という図式が成り立ちやすいですが、このご時勢、そこまで甘くありません。ということで、あなたもいつ著者になるかわからないのだから、ここらで印税についての基本的な知識を。

まず、印税は厳密に分けると「刷り印税」と「実売印税」の2種類に分けられます。わかりにくいので、以下、具体的な数字で考えて見ましょう。

●条件:

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遊びと仕事の境界線

よく「編集者の仕事はどこまでが遊びで、どこからが仕事かわかりづらい」といわれる。たとえば、本屋をぶらついて平積みされている本をチェックしたり、売れている本を購入して読んだり、ネット上をブラブラしておもしろそうなブログを発見するのも、仕事の一環といえば一環だ。だが、休日にこれらのことをやっていれば遊びになるし、出勤日にやっていれば仕事になる。ここら辺の境界線上はあいまいだ。

そして、これはなにも編

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編集者は雑用係である

私は現在、版元(いわゆる出版社)の編集者をしているが、前の会社は編集プロダクションだった。編集プロダクションは版元の下請けみたいな感じと考えていただければまあ間違いではない。

そこの社長は怒りくるってベランダからイスを投げ落としたり、同じ役員とケンカしてガチで警察を事務所に呼んだり、仕事中に酒を飲んだり、インターネットから写真を盗用することを部下に指示したり、午後になると堂々と昼寝を始めたりする

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企画公募はおじいちゃんの慰め【出版業界四方山話】

多くの出版社では一般の人々から書籍企画を募集していて、募集している以上、それが十分におもしろければ書籍化されることがある。実際、私の先輩がとある公募企画を実現させ、その本がそこそこ売れたケースを私は見ている。

そんで今日、私の元に大きな封筒が届いた。一般人からの企画だ。しかし、もう封筒を見た段階から「これはないな・・・・・・」と思ってしまった。なぜなら、宛名を書いた筆跡が大変たどたどしく、書くと

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「絶版」と「品切れ重版未定」の違い【出版業界四方山話】

本は、売れれば増刷される。しかし、売れない本はどうなるのか。

売れない本は書店から返品される。そして、返品された本はよほどのこと(著者がいきなり人気者になるとか、本のテーマがブームになるとか)がない限り、再び書店に並ぶことはない。しかし、本には賞味期限がないし、「よほどのこと」が絶対におきないとも限らないので、返品されたからといってすぐに断裁処分されるわけではない。

※そもそも、在庫商品は会社

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