人事業務を理解する-人事制度編（報酬テーブルの管理）
さて、人事制度編もこれで最後になります。
ラストは報酬テーブルをしっかりと管理していきましょうというのがテーマになります。
報酬テーブルの管理は、給与体系の公平性と組織の成果をバランスよく促進するためには忘れてはいけないテーマです。
ここでは、報酬テーブルの作成から運用管理までの手順とその重要性について詳しく説明します。
1. 報酬テーブルの作成
報酬テーブルは、給与の等級や階層ごとに具体的な金額や範囲を示した表です。公平性と透明性を保つために、給与の差別化理由や算定方法を明確に定義する必要があります。ここが曖昧なままだと従業員に対しての説明責任を果たすことができなくなり、納得感を与えることはできなくなりますのでご注意ください。
人事制度で重要なのは何よりも納得感です。
【手順】
等級ごとの給与設計：各等級ごとに給与範囲や基本給、ボーナスなどの設計を行います。テーブルは市場と職種を照らし合わせながら、採用を意識したものにできているかがポイントになってきます。
2. 新報酬テーブルのシュミレーション/修正
新たな報酬テーブルを導入する前に、既存の従業員や新規採用者に与える影響をシュミレーションし、必要に応じて修正を行います。
なるべくネガティブインパクトが少なくなるように、あらゆる視点で趣味レートしておくことが重要です。
3. 新報酬テーブルの運用管理
報酬テーブルの運用管理は、報酬の変更や調整が適切に行われるようオペレーションや工数を見積もっておくと良いでしょう。定期的な見直しや調整が必要になりますが、半期に一回は見直しができると良いでしょう。
4. 説明資料・通知書の発行
報酬テーブルの変更や調整がある際には、従業員への説明資料や通知書を作成し、変更の理由や影響をわかりやすく伝えることが重要です。丁寧に説明する場合は1on1を実施することも検討しながら進められれば良いのですが、その際の説明コストは高くなるため、通知書の活用とうまくバランスをとっていけると良いでしょう。
【なぜ重要なのか】
公平性の確保：報酬テーブルの適切な管理により、同じ役割や責任を持つ従業員に対して公平な報酬を保つことができます。
組織の成果促進：報酬テーブルの適切な管理は、従業員のモチベーションを高め、組織全体の成果を促進します。
競争力の維持：市場動向や業界標準に合わせて報酬テーブルを管理することで、競争力を維持し、優れた人材の獲得や留任に寄与します。
報酬テーブルの管理は、給与体系の効果的な運用と組織の成功に密接に関わる要素です。
報酬の透明性と公平性を保ちつつ、組織の目標達成に向けて効果的に運用しましょう。
そしてここまで人事制度に関してを見てきましたが、これで終わりになります。
人事制度を0から作る際はもちろん、すでにあるものを変更していく際にも役に立つ視点を取り入れておりますので、是非参考にしていただき、最高の人事制度を作ってみてください。
また、制度を作っていく過程で困ったら是非ご連絡ください。
伴走しながら大きな変革を起こしていきましょう。
Actors,Inc
代表 井田
mail:chihiro.ida@actors-inc.com