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みちのく潮風トレイル〜心と身体で「この時代」を感じる旅
2023年5月から歩き始めた「みちのく潮風トレイル」は、お客さまと一緒に歩いていくので1回、2泊3日の行程とし、その歩みはカメの如くゆっくりです。
その分、土地を味わい出会う人々との時間を大切に過ごし、自分自身も含め「今ある姿」を見つめることができるのかな?とも思いつつ…スタートしました。
まだまだ最初の一歩ですが、感性がイキイキと自分の中にあるうちに、綴っていきたいと思います。
まずは簡単に「みちのく潮風トレイル」の説明をしますね。
2011年3月11日に発生した東日本大震災からの復興を願い、環境省が策定した自然豊かな「道」です。
青森県八戸市の蕪島から、福島県相馬市の松川浦までの太平洋沿岸をつなぐ、全長約1,025kmのロングトレイルになります。
震災では津波の被害を受け、人々の命や財産を失っただけでなく、自然環境にも大きな影響を及ぼしました。
そこでスタートしたのが、自然と人との関わり方をもとに復興を進める「グリーン復興プロジェクト」。
ロングトレイルの第一人者である加藤則芳氏のアイディアにより、「三陸復興国立公園」を核としたトレイルとして2019年に全線開通となりました。
ちなみに作家として自然保護などをテーマに活躍した加藤氏は、2010年に筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症。闘病中も執筆や講演など精力的に活動していましたが、2013年に他界しました。
さてここからは写真を交えて旅のお話を。
八戸から電車に揺られること20分で鮫駅へ。
そこから15分ほど歩いたところにスタート地点の「蕪島神社」があります。
ウミネコの繁殖地として、国の天然記念物にもなることからご存じの方も多いと思います。
蕪島の「蕪」と「株」が同じ読みであることから、「かぶが上がる」ご利益があると言われていますが、あたり一面ウミネコだらけで、落ち着いてお参りする所ではありません。
訪れた5月は、ちょうど繁殖シーズンだったので、至る所にbabyたちが!
そのため親鳥が攻撃的になっていましたが、愛くるしかったです。
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ちなみにウミネコの糞に見舞われると「うん」がつくので縁起が良いとか?(笑)
見事にあたった人は社務所へ行くと「会運証明書」をもらえるそうです
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ウミネコの目はカモメと違って、黄色い目に赤いリングがあるので鋭く見えるとか
実は私は鳥の目が怖い…
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無事に?「うん」がつかず(苦笑)歩き出すと、すぐに「西宮神社」が現れます。
この神社には「まんが日本昔ばなし」で題材になった、「八戸太郎のくじら石」が祀られています。
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実はここへ立ち寄ったのは、これを見にではありません。
すぐ近くに重さ約10kgの石があり、願いを込めて軽々持ち上げられると願いが叶うというからです。
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しかしながら、蕪島にあれだけいた観光客が全くいないのは何故でしょうかねえ。
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このトレイルの目玉は、なんといっても三陸海岸の風光明媚な海岸線と言っても過言ではありません。
海のすぐ横を歩いていると思えば、登りが現れ、あっという間に断崖の上を歩いていたり。
樹齢100年以上の松並木の中を歩いていると思えば、種差海岸のような天然芝のふかふかカーペットが広がっていたり。
目まぐるしく変化する自然は、宇宙という果てしない空間に存在する、この地球が生んだ唯一無二の宝ものだと痛感しました。
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疲れた足には素足が一番!
そしてその間に間に大きな町もあり、人気の少ない小さな漁港もあり。
悲喜交々、人の数だけ人生があるんだなぁと。
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震災の津波では沈んだそうです
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東日本大震災を考えると悲しみや辛さでいっぱいになりますが、そんな光景から目を逸らさずに、途中で出会う地元の方々と触れ合うと逆にパワーをたくさんいただけます。
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めちゃめちゃ前向きで格好良い女性です
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しばしお話を伺いました
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このようにトレイルとしては新しい道ですが、自然や歴史文化に触れるだけではなく、心と身体で「この時代」を感じることができます。
今この時代に生きている私たちだからこそ、わかることがあり、そして意味があるのだと思いました。
「歩く速さだからこそ見えるもの、感じるものがある」を信条に道を繋いでいきたいと思います。
さて今回歩いた距離は約38km、次回は11月。
一体ゴールはいつになるのだろう??