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#11. 気持ちの良い一日を過ごすためのエクササイズ 〜感情と向き合う〜

天気のように移り変わる感情や気分。もし天気予報のように、毎朝、あなたの感情を予報するリポーターがいたら、軽い足取りで一日を始められるかも、というお話です。

感情は天気のようなもの

新鮮な気分で朝を迎えて「今日も一日頑張るぞ」。いつもそんな毎日で始められるといいですね。

でも「なんだか最近は悶々としている」「足取りが重いけど、仕事をしなくちゃ」なんていう日もありますよね。「特に何も感じない」穏やかな日もありますよね、まるで、針がほとんど左右に触れないときのメトロノームのように。

感情はコントロールできるのか?

「自分の気持ちは隠すべきものだ」「ネガティブな感情は、健康に良くない」「強い感情を見せるのは、コントロールを失っている証拠」

こんなふうに、私たちは、「感情はコントロールするものだ」という思い込みを持っているようです。感情をコントロールする技を、文化的な習慣や教育の中で、知らずに身につけています。

でも、感情はコントロールできない場合もありますよね。気持ちは自然に湧き上がってくるし、自分では説明できないときもあります。人間の感情は、どうも、天気をコントロールしようとしても無理なのと同じようです。

では、私たちは、予測不能な感情にどう向き合えば良いでしょうか?

感情を観察する

ここで、感情や思考を観察するというエクササイズをご紹介します(Harris, 2008)。

「もし、天気予報と同じように、今日1日のあなたの感情を予報してくれる番組があり、あなた自身がそのリポーターなら、どんなふうに自分の感情や気分を伝えるでしょうか?」

不思議なエクササイズですね。

私たちは、知らないうちに感情をコントロールしようと、いろんなことをアタマで考えます。でも、このエクササイズのように、自分の感情や思考を客観的に観察しようと心がけている人は、あまりいないと思います。

このエクササイズにはどんな効果があるのでしょうか?

客観視すると、効果的な行動がとれる

「とても嫌な気分」「○○しなくては」というような感情や思考にドップリ浸かっているとき。このエクササイズは、こういう状態から少し離れることを教えてくれます。

そう、いろんな感情や思考にはまっているあなたを、客観的にみることのできる体験なのです。ゲーム感覚でいいので、一度試してみると、その効果が実感できます。

例えば、「今日は厳しい上司とのミーティング。だから、ところにより激しい雷雨で、そのあとは清々しい晴れ間が・・」みたいに、詳細に語ってみるのはどうでしょう。

言葉に出して語ることで、「あぁあ〜。ミーティング、嫌だなあ。何で上司はあんなに厳しいんだろう」と、気が重い状態で出勤するのとは、少し違った体験に出会えるかもしれません。

例えば「そうだぁ、上司のカミナリを受けないために、午前中に部下と対策を考えてみようかな!」など、積極的な行動をとってみよう、と思えるかもしれません。

今日のあなたの天気予報は、どうでしょうか?

PS. 記事に関連する個人的なエピソード、ご意見・ご感想をお待ちしています。

--本記事のイラストは、freepikよりライセンスを取得済みのものです--

Harris, R. (2008). The happiness trap based on ACT: A revolutionary mindfulness-based program for overcoming stress, anxiety and depression. London: Robinson.

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