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輪廻転生と解脱


死んだらどうなるのか?

死んだらどうなるのか?

というなら、

「心」はこの今も夢を見続けているわけで、たとえその肉体の人生(夢)が終わったとしても、相変わらず、その「心」はまた次なる夢を見続けることになるといえます。

その夢はこの時空の世界の中の別の誰かの人生かもしれませんし、まったく異なる次元の世界の経験かもしれません。

いずれにせよ、そのすべてが「心」が作り出した幻想であることに変わりはありません。

幻想を超えて夢から目覚めていきたいのであるのならば、どこにいようと何をしていようと、どの次元の世界の中に居ようと、その知覚している夢(幻想)を赦していくしかないということです。

コース学習者であるならば、そのことを忘れてはなりません。

たとえ、それがこの世であろうが、あの世であろうが、多次元の世界であろうが、自分が知覚しているものをレッスンとしていくということです。

そう、コース学習者の私たちはそのために、この人生で赦しを修得(マスター)しようと試みているわけです。

ならば、今、そのレッスンをせずに、いつ、それをやるというのでしょう。

この今も、私たちは夜に寝ているときに見ている夢見の状態とまったく同じ状態なのだということです。

私たちは、時空間の夢を見ているだけです。

そして、その夢を見ている者(主体)は、この今もこの時空の夢の外側にいます。

それが、私たちが思い出すべき真のアイデンティティーです。

その「夢を見ている者」である自分(主体)は、そもそもこの世界に生まれてきてもいませんし、もちろん死にもしません。

「夢を見ている者」の自分(視点)から見るならば、「死」とは一人の肉体(夢の主人公)の人生のドラマが終わることであり、それを「死」と呼んでいるにすぎないということです。

なので、死んだらどうなるのか?

というなら、

「夢を見ている者」である自分は、一つの夢(人生)が終わったなら、またそれとはちがう別の夢(他の誰かの人生)を見続けるだけです。

その夢は、これから未来に登場する人物の生涯であったり、あるいは、過去に生きた人物の生涯であったり、あるいは、この現代に生きている誰かの人生であったり、もしくは、別次元の存在の人生??であったりとするでしょう。

それをただ繰り返しているだけですが、時間の中に居る私たちにとっては、それがあたかも「輪廻転生」であるかのように知覚されるということです。

でも、「夢を見ている者」の自分(主体)を自覚するようになるにつれて、私たちは時間を超えたところ(時間のない領域)からさまざまな人生の物語(ストーリー)の夢を見ているだけだということが理解されていきます。

それが死後の世界、つまり、あの世であったとしても、それは同じです。

すべては「心」(夢を見ている者)が見ている夢(幻想)にしかすぎない、ということです。

それら一つ一つの夢をリニアな時間軸上に並べたなら、(個別の)魂が輪廻転生しているかのごとく見えることでしょう。

過去世(前世)、未来世、あの世といった具合に「輪廻転生」しているかのように見えるのは、それが二元性の思考体系(自我の思考体系)の知覚の仕方の特徴でもあります。

しかし、それらを正しい心(聖霊)の視点から見るならば、それらの夢(人生)はすべて終わって(訂正されて)おり、そして、それらすべてが「夢見ている者」が見ている夢のストーリーにしかすぎないことが明らかになるとうことです。

私たちが学ばなければならない重要なことは、すべての夢(人生/ストーリー)の形態はちがったとしても、その内容はどれも神から分離した夢を見ているという点で言えば同じストーリーを反芻しているにすぎないということです。

コースの赦しを実践していくにしたがって、私たちはその実践を通して、そういうことを体験的に理解していく(悟る)ようになっていきます。

そうなるならば、自分の見ている夢に深刻さがなくなっていきます。

そのようにして、自分が見ているあらゆる夢から完全に自由になることを、コースでは「贖罪」と呼んでいます。

いわゆる、仏教でいうなら、「解脱」と呼んでいるものです。

それが、私たちの目指しているゴールです。

すべての夢を、夢だと完全に悟ること。

すべての虚偽を、虚偽だと完全に認識すること。

それが「贖罪」であり、それが「実相世界に到達する」ということであり、コース(ACIM/奇跡のコース/奇跡講座)はそのための道が示してあるスピリチュアリティであるといえましょう。


時間を超えていくには、時間がはじまったところを見つける以外にない

この世界には、さまざまな人たちがいて、さまざまな人生があるかのように知覚されています。

ですが、本当は私たちはたった一つの夢を見ているにしかすぎません。

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