【植栽家の日常】20230622 梅雨の1日、園芸家のデスクワーク! 挿し穂づくり
今日の群馬県は朝から雨が降り通しで肌寒いくらいの天気でした。
気温がやや低めで湿度の高い梅雨のこんな日は、樹木や宿根草の挿木に絶好の日和で、朝から庭の樹々の新枝を切って、デスクで半日挿し穂づくりにいそしみました。出荷が忙しかったりすると、どうしても初夏の植物増殖作業が後回しになってしまいがちなので、今日はたまたま出荷も少なめということもあり、全開で挿し木作業を進めました。
植物の種類によって挿し穂の切り方もちょっと違ったりして、意外とコツや経験が必要だったりしますが、園芸家にとって植物を増やす作業はなかなか楽しいものですよね。
今日は私がどんどん挿し穂を作り、スタッフが挿し土に植えるという流れで作業を進めました。
乙庭の店頭植栽には生産者でも苗が手に入らない珍しめの植物も多いので、自分ちで苗づくりしないといけないものもたくさんあり、今日は他では手に入らないものを優先的にジャンジャン挿し木しました。
今時期に挿し木したものは生育の速い宿根草で今年の秋苗から、樹木は早くて来年の春頃から苗として売り出します。半年〜数年先を見て準備を日々進める感じですね。
今日は私が挿し穂を作る重要任務を行いましたが、今年は年初から私がスタッフに直伝で「秘すれば花」なコツや勘所を教えているので、難易度高めの株分けや独特のコツがいる植物の挿し木などもスタッフに任せられるようになりました。
社全体の人的ポテンシャルが向上していてうれしいです。
午後は、植栽設計案件の案練りや執筆ものをこなし、夕方からピアノ練習。
今日の夕方練習は、今手がけている曲の中では最も規模が大きい難曲ベートーヴェン「創作主題による32の変奏曲」のラスト、3ページに及ぶ長大で難しい第32変奏の練習に本格的に着手しました。
左手が1拍に音符10個弾くところに右手は7連譜など、割り切れず食い違ったリズムが続く第32変奏の冒頭8小節が、私的にはこの曲の中で最難所のように思います。
この箇所に出て来るパターンとして、食い違ったリズムは左手8に右手7、左手10に右手7つ音符を入れる2パターンが主なのですが、左手10に右手7連譜を合わせるパターンが私にはとても難しく、まず均等割りでそれぞれの音符がタイムラインのどの位置に入るのかを机上で計算して頭でよく理解してから、実際にピアノで超絶ゆっくりから合わせました。
このテのズレたリズム合わせはゆっくり合わせるのもなにげに難しいんですよね。ある程度速く弾いてなんとなく頭とお尻を合わせる方が楽っちゃあ楽なんですが、ベートーヴェンは厳格に弾いた方が仕上がりの感動度が違うなと思い、よく理解しながら弾けるようにしていきたいと思います。
第32変奏、冒頭の8小節を乗り切るとあとはそれよりも楽に感じられるので、この8小節をなんとかちゃんと弾けるようにして、この壮大な32の変奏曲絵巻を完成させていきたいです。
【今日のピアノ練習覚え書き】
ウォーミングアップ
スケール #系全調
初見練習
ゲーム「ニーア・オートマタ」OSTより
「依存する弱者」
このところフランス近現代のクラシックが続いたので、今日は久々にゲーム音楽のニーアシリーズを。
「ニーア・レプリカント」は音源もよく聴いていたし、ピアノ版の譜読みも今年の初めに多くやりましたが、「オートマタ」は今回初めてでしょうか。
これも一冊にたくさんの曲が収録されていて、いい曲が多いので、初見練習に使うにしてもネタに困らない感じですね。
この曲は6ページありましたが、頑張って全部1日で読みました。
以下、楽曲練習(6後半の定番メニュー)
坂本龍一 「andata」
昨日お休みしてしまったので今日は数回、本番の気分で通しました(ノーミスでは弾けなかった😅)
スカルラッティ ソナタ K.466
この曲も昨日休んでしまったので今日は真剣み増しで慎重に2回通してみました。
スクリャービン エチュードop.2-1
この曲は暗譜メンテも兼ねて表現にも注意しながら2回通しました。
パスカル・ヒメノ 演奏会用リズムエチュード
1-1 ファンキー、1-3 ボレロ
今日もショパン・ラフマニノフ・ベートーヴェンに注力するため、ボレロもファンキーも慎重に1回通しするのみにとどめました。
バッハ 平均律 第1巻 2番 BWV847、6番 BWV851
2番は完成メンテモード。
6番はミスしないように注意しながら慎重に2回通しました。
ベートーヴェン
創作主題による32の変奏曲
朝練でテーマから第31変奏まで、前述の夕方練で第32変奏を練習しました。
ショパン バラード第2番 op.38
今日はこれまで手薄だった7~8ページめを、改めての譜読みも兼ねて超絶ゆっくり、楽譜をよく読みながら間違えないように弾きました。
加えて、最初に戻って1〜6ページを昨日までよりも滑らかに弾けるように時間を割いて練習。
ベートーヴェン ソナタ第17番「テンペスト」
今日は第2楽章の前半2ページの譜読みに毛が生えた程度の弾き込みと、過去に手がけた第3楽章の取り戻し練習。
ラフマニノフ 楽興の時 第3、4番
3番はほぼ完成メンテ、数カ所ある苦手な音域の広い和音掴みを落ち着いて弾き切れるように本番モード集中通し。
4番は、本番に出せる仕上げに向けて速度を上げての練習と、暗譜を安定させ、ミスタッチを減らすように、曲想をつけてのゆっくり練習。
【メディア掲載・出演のお知らせ】
「趣味の園芸 テキスト 2023年6月号」の番組連動ページ「稲垣吾郎 グリーンサムへの12か月③ ほしい風景を植物でつくる」にて私 太田敦雄が講師として執筆、6ページにわたり掲載されています。
2023年6月25、28日放送のNHK Eテレ「趣味の園芸」にもフルで出演します!