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一日一組、完全予約制でございます。
小4の長男が、1年ほど前から仲良くなったクラスメイト、ゲンちゃん(仮名)を放課後、家へ招くようになった。
最初は数ヶ月に1回だったのが、特に任天堂のSwitchを導入した昨秋より加速し、今では週に1回、遊びに来ている。冬休み中や3連休に来てくれることも。ゲンちゃんのお母さんとLINEでやりとりして約束する。
ゲンちゃんには小1の弟がいて、そのうち一緒に来るように。
ふたりで自転車で連れ立ってくるのを、我が家の子どもたちは毎回玄関の外で楽しみに待ち構えている。
同じ小学校で、「小4と小1の兄弟」は、我が家とゲンちゃんたちだけであり、私としても親近感がある。次男たちは今のクラスは違うが、こども園から一緒なので、会うと抱き合ってじゃれ合うほどには親しい。
ゲーム三昧になってしまうことに、正直抵抗がないわけではないのだが、長男が「愛してる」とまで豪語するゲンちゃん兄弟が来てくれて楽しんでいるのを見ると嬉しくてたまらない。
長男は、幼少期は自ら友達を求めるタイプではなく、自分の世界を楽しみ、邪魔されると怒り、マイルールを貫こうとして周りとぶつかることがよくあった。面倒見の良い優しい女の子だけが遊んでくれるようなところがあったので、
「長男が、男の子と約束して遊んで笑っとる・・・」と感慨深いものがある。
そしてゲンちゃんも、年少の頃は玄関から脱走し、先生が追いかけ回すのをよく目にしていた。初めて彼のことを見たときは、正直「あぁ、大変そうな子だ」と思った。
あのゲンちゃんと長男がこんなに仲良くなるとは・・・という不思議さと、敬語を使ってくるゲンちゃんの成長もまた涙が出そうになる。
愛おしい。
「あ、ゲームしてない子は今のうちにおやつ食べたら。置いとくからね」
2組の小学生兄弟と、我が家のかまってちゃん4歳女子、5人の放課後の2時間半。
兄弟げんかをお互い仲裁し合ったり、ゲンちゃんの弟が4歳女子に付き合って遊んでくれたり、わちゃわちゃガヤガヤぎゃーぎゃーピーピー。
あぁ可愛い、あぁ嬉しい。ありがとう、ありがとう……
「・・・あ、もう帰る?
お菓子ありがとうね、この食べなかった歌舞伎揚げ持ってくかい」
ゲンちゃん兄弟は、緩やかな長い坂を一生懸命自転車漕いで、小さくなっていく。
ゲンちゃん兄弟が帰った後、3人の子どもたちは思い思いに、テレビを見たり、絵を描いたり、クロムブックで何か調べたりし始める。
この瞬間、私の心に静寂が訪れ、やっと休息の時間が始まる。あぁ、夕飯の支度しなきゃいけないけど、ほんの少しだけ横になろう・・・
来てくれると嬉しいし、可愛くてたまらないのに、この有様。もちろんまた来て欲しい。
しかし私には、あらかじめ予測できる日程で、週に1回、彼らのみを迎えるという放課後しか過ごせそうもない。
もしここにもう1人、2人、あるいはもう一組の兄弟、兄妹、姉弟、姉妹…限界であろう。その場合は月に1回にしてくれ!となりそうだ。おそらく何組も子どもたちが来ると、「僕ら私らお客さん」という集団心理が働いて羽目を外すのでは。お客さんは1組の方が、「お行儀よくしなくちゃ」が働くのでは。結果、私が楽なのは、この頻度、この人数だろう。そうやって狭すぎる心の中で想像を膨らませている。だから、
「自宅に突然子どもの友達が何人来てもオッケー!」な人たちが眩しい。
子ども達には、家庭でもない学校でもない、自由に遊べる、そして自分を認めてもらえるような「第三の居場所」が必要だと思っています。そんな居場所があるから、また子ども達は外で頑張れるもんなんだ! 仕事でも自宅でも、そんな存在でいたいなと思っています。 #どの子も可愛い #みんな頑張っている #明日も頑張れ! #辛い時こそ遊びに来い!
この2人を見習ったら、私、3日は寝込むだろう。
志に尊敬しかなく、真似できたら最高なんだけど……
私の住む町、子どもが自由に集える児童館や福祉館がなく、第三の居場所の確保が課題である。
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