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【映画感想ネタバレ】八犬伝

イントロ(公式サイトより)

『世界に誇る日本ファンタジーの原点「八犬伝」実写映画化』と聞き、初めは昔見た、薬師丸ひろ子さん主演の映画「里見八犬伝」のリメイク的なものかと思っていた。テレビで、主演の役所広司さんが「作者・馬琴の28年間を演じた」と言っていたので、作者のストーリーならばと見にいくことにした。『28年間書き続けた、原作者・馬琴の奇跡の実話』がメインのお話。

感想

構成、演技、VFX、メイク、何もかもが素晴らしい作品。149分の上映時間、お尻は痛くなったけど、1分も無駄なシーンはなく、全く飽きずに最後まで楽しんだ。

構成は、「行ったり来たり」するけど、見ていてとてもわかりやすい。演技は、とっても素晴らしい。いつも見ている役者さんたちのはずなのに、やはり違う人物な気がしてググッと引き込まれる。素人の感想よりも「百聞は一見に如かず」。

VFXやCGは、アバター、トランスフォーマー、アベンジャーズに携わった上杉さんがスーパーバイザーとして参加したとのこと。さすがにこのシーンはCGなんだろうけど、え、どうなん?と疑いながら見ていた。メイクは、大人の28年間なので、さすがに歳を重ねる。それがあの大画面で違和感なく見られる。技術はどこまで進歩するんだろう。勿論、俳優さんの演技も年齢を追うごとに変わる。

歌舞伎のシーンが良い。旧金毘羅大芝居「金丸座」がロケ地とのこと。天保6年(1835)に建てられた現存する日本最古の芝居小屋。こちらがセットとCGの組み合わせなのかと思った。実物とCGと区別がつかない・・。他の時代劇映画でも思ったけど、これまで培ってきたスキルと新しい技術が融合して、日本の時代劇が新たなステップに。

そして、歌舞伎の台本を書いた作家と作家同志の意見交換。なんだか難しい話ではあったけど、現在のエンタメでも答えはなく、両方正解。馬琴もだけど、この映画自体も、人を楽しませることに努力を惜しまない人々に、私の人生を豊かにしてもらっている。人生にエンタメは必要だ。


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