あなたはそのままで価値がある。
21歳でうつ病を発症したとき、私は何が起こったのか分かりませんでした。
それまで認識していた、「快活で、明るくて、社交的で、有能で、明るい未来が約束された自分」。それがガラガラと音を立てて崩れ落ちました。
身体が鉛のように重くトイレに行くのも精一杯、とにかく無気力で何もしたくない、食欲もなくなりみるみる痩せ、ふとした時に襲ってくるうつの大波に飲み込まれ涙が止まらない・・・そんな日々でした。
病院を転々とし、自分でも様々な本を読み、大きな気づきがありました。それは、「私は自分が120%頑張っていないと、自分を認めてあげられないんだ」ということ。
それは、幼少期から培ってしまった、とても苦しい生き方でした。
20年以上かけて築いてきた考え方ですから、その自己認識を変えるのは簡単なことではありませんでした。けれど10年以上かけて少しずつ少しずつ、本当の自分自身と向き合っていくうちに、段々とこう思える瞬間が増えてきました。
「私には、生きているだけで価値があるんだ。」「そのままの、何もできない私でも、価値があるんだ。」
もともと自己肯定感の高い人からしたら、何を当たり前のことを言っているんだ?と思うかもしれませんが、私にとってこの考え方にたどり着くのはとてもとても大変なことでした。
どん底のうつを乗り越えた私は、次第にある夢を抱くようになりました。それは、「うつ病のどん底にいる人でも手軽に読めて、希望の光を一筋見つけられるような本を出版したい!!」でした。
うつ症状がひどい時というのは、エネルギーがマイナスに振り切っているような状態なので、とにかく休むことが最優先という場合もあります。しかし、「薬を飲んでいても休んでもなかなか良くならない、あと何をすればよくなるんだろう。でも何かするにしてもまだまだ落ち込みやすいし・・・」という時、分厚くて小難しい本を読む気力がわかなくても、小さくて薄くて絵本のように読みやすいものだったら、読んでみようと思えるかもしれない。そして読んでみて、暗いトンネルの先にほんの少しでも一筋光を見つけてもらえるような本が書けたら・・・。
そんな夢を持ちながらもなかなか具体的な行動に移せないまま、縁あってイギリス人の夫と結婚、妊娠、出産をし、あっという間に家事と育児をしながらパートで働く慌ただしい日々が始まりました。
何度か、あれ?と思う瞬間はありました。抑うつ状態がひどいと思って実家に戻った期間もありました。でも、うつのどん底と比べて、まだまだ大丈夫だと自分で分かっていました。
娘が2歳を迎えてしばらく経った頃、「死にたい」と思っている自分に気がつきました。それは保育園への登園中だったり、会社の階段で一人きりになった時だったり、夜眠る前だったり。本当にふっと突然やってくるのです。あれ、これはまずいぞ、と思いました。
ですので、本を書きたい!!という夢を実現するためにも、まずはもう一度、自分自身と向き合い、心の底から自己受容、自己肯定をしていく作業をして、いつの間にか再び我が物顔で私の心を占拠していた「頑張らないと認められない価値観」から「どんな自分でもそのままでいいんだ」という価値観へシフトできるよう、これから色々な取り組みをしていくつもりです。
同じように取り組んでいる方や、うつで悩んでいる方がいらっしゃったら、こんな人もいるんだなーと読んでみてもらえたら嬉しいです。
国際結婚あるあるや、娘、猫との日常なども徒然に綴っていくので、ぜひそちらも楽しんでもらえるようにマイペースに書いていけたらと思っています!