そんな時間
一人でいる時…
何でも良い。
物思いにふけるわけでもなく、かと言って何も考えていないわけではない。
何かの物事に浸る…。
そんな時間も日常にはあっても良いんじゃないかと思ってる。
この「浸る」という言葉をスマホで調べてみると…
思い出に浸る
幸せに浸る
音楽に浸る
余韻に浸る
世界に浸る
気分に浸る…
などなど、身に覚えのある没入の仕方がそこかしらの物事に溢れている。
特定の自分の好きな趣味や物事だけではなく、様々な事に精神世界を埋没させる…。
きっと全ての人達がそんな時間があると思う。
ひたる…。
不思議な事にこの○○に浸るという行為。
勤め人になり世の中の酸いも甘いも経験してゆき、それなりに年齢を重ねていくとグッと心に沁みる行いに感じてくる。
仕事終わりに…、
明日が休みだ。
疲れた。
家だ、着いた、食事か、風呂か、
取り敢えず全てが終った。
後は寝るだけか。
いや、明日休みやし酒でも呑むか…。
ちょいと音楽でも聴くか。
この特に何かを考えている訳でもなく、かといって全くの無の状態でもない。
これまでの事か、今日の出来事か、それともこれからのことか?
一体何を自分は考えているのか?
分からない。
只々、その場の空気に、お酒に、音楽に、時間に、思考に没入する…
そんな感じか。
一日にこんな時間があっても良いんじゃないかと自分は思っている。
そう。
何でも良い、何かに対して浸ることができるのは良いことだと思うし、自我をリセットする上でもある意味必要な事なんじゃないか。
そして何かに浸る事は段々と円熟味を増してゆき、自らの屹立とした世界感を築いていく。
自らの年齢と共に…
きっとそれを人は「哀愁」なんて呼んだりしているんじゃないだろうか。
違う?(笑)
ほら、よく酒場のカウンターでそれなりに年齢を重ねた一人のお客さんが店員さんと話すわけでもなく、かと言って泥酔しているわけでもなく、その空間に気配を消して一杯の酒と肴に身を任せ、思考のポイントがどっちつかずのラインを彷徨っている風のうつむき加減の良い感じのお客さん。
あれをきっと人は「哀愁」と呼んでいる…ハズ!!
もう一度言います。
違う?(笑)
そんな酒場の一人姿が何とも言えないオーラを放っている人間に私はなりたい…。
究極の目標です(笑)。
そんなことは良いとして、浸る事は自らの精神の浄化をする上でも必要なことなんじゃないかと思っている。
浸る事と没入する事…
やはり同じようなニュアンスだが、意味合いが変わってくると思う。
意識をハッキリと目の前の物事に集中するんじゃなく、あくまでもぼんやりと、けど何も考えてない訳ではない。
あくまでも自論だが、この曖昧な加減こそが哀愁を呼び、心をリセットしてくれるのではなかろうか。
そして年齢を経た人間こそが得られる特権こそが、きっと「哀愁」なのだ。
違う?(笑)
浸る話ついでに、自分は電車から望める外の景色…車窓にぼんやりと浸っているのも好きだ。
それは見慣れた景色よりも見慣れていない景色の方が、より一層浸りがいがある。
何故あんなに見た事がない光景というのは脳内を刺激し、想像力を掻き立て浸りがいがあるのか。
何故か山口百恵の「いい日旅立ち」が脳内に巡ってくる瞬間がある。
きっとこれはCMの影響か(笑)
何も見慣れない景色だけが浸れる対象景色なわけではない。
充分に見慣れた景色もその対象になる。
普段通勤に利用する電車内…。
行くときには特に何も感じない、味気ない景色達…。
それは只々流れていくものだけ…。
それが一日の仕事が終った帰りの通勤電車内では、これまた違った景色に見える不思議さ。
夜のとばりが下りた車窓から流れる景色は、何かを訴えるわけでもなく、かといって心情に訴えるものが何もないわけでもない。
車窓から見える家の光からは温もりが感じられ、想像力をかきたてるのには充分な景色だ。
夜の暗闇は疲れた思考を変に刺激せず、どことなくぼんやりとした中間点に思いを向かわせてくれているのではなかろうか。
なので仕事帰りの見慣れた夜の景色に浸っていることも好きなのかな。
どうやらこの「浸る」って言葉は、一日の時間がある程度過ぎた辺りから威力を発揮する言葉なのか。
きっとそうなのだろう…。
そしてごくごくたま~に帰りの電車内では見慣れない景色に遭遇することもある。
やはり前述した通り、見慣れない景色はそれだけで新鮮だ。
仕事終わりで宙に浮いたニュートラルな意識の中、出くわす見慣れない景色…。
これは浸りがいがある!
あるっ!
あるが…
帰宅中の車窓から眺める見慣れない景色は、ある意味「浸り」よりも、「焦り」しか生まない。
そう…
どうやら…
電車の中では睡魔にあまり浸ってはいけないらしい…。
えっ?
ここどこ!?
いや…~
浸ることも様々ですな!
いつぞやに流れていた電車と言えば「いい日旅立ち」
山口百恵さんの代表曲。
宜しければご視聴下さい!
記事を最後まで読んで頂き誠にありがとうございます!
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