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2024年の映画

2024年印象に残った映画
1.ロボット・ドリームズ
2.動物界
3.シビル・ウォー/アメリカ最後の日
4.フェラーリ
5.その鼓動に耳をあてよ

 
自分の映画の見方が変わってきている気がする。
次点は、DNA鑑定と冤罪を描いた『正義の行方』に、日本らしい社会派エンタメ『ラストマイル』。
これまでは架空だった荒唐無稽な危機的状況や題材が、どんどん身近になってきている。多分、人類の文化は隆盛の時期を過ぎ、どうにもならないところに差し掛かっているのだ。だが、それでも性善説を信じ、希望を見い出す作品を愛していくしかない。(もちろん「映画は娯楽」だからして、そこでどれだけ莫迦莫迦しい殺戮が描かれていても、だからといって薄っぺらな偽モラルを振りかざして批判はしませんよ)。
『ロボット・ドリームズ』は人の孤独を鋭く照射する。『動物界』は、他人(特に弱者)を差別することで脆弱な地位を担保せざるを得ない弱い人間たちに対する異議申し立て。
『シビル・ウォー』は激しく警鐘を鳴らし、そのなかで『フェラーリ』だけがアットホームな(ええっ!? という批判の声が、…。個人の感想です)、権威的だがあまったれの男の心の中を寄り添うように描き出す。
『その鼓動に耳をあてよ』は、われわれの日々と地続きな場所をただ淡々と描き、そこで生きる人の情熱(と軽々とはいい難い、人としての在り様のようなもの)を伝えてくる。

25年も素晴らしい映画を。
主演女優賞は石原さとみさん(『ミッシング』)。
主演男優賞はドッグ、…ではなくキリアン・マーフィー氏に。


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