四天王寺との脱原発講演を巡るやりとり

2013年秋 四天王寺が小出裕章の脱原発講演の会場になることを断った件での、私の抗議電話の記録

四天王寺に電話した。
総務課の道崎恭右という人と話した。政治的な中身、脱原発という中身では、この時期、いろんな方面に誤解を招くので会場に使うのは困ると判断したと彼は言った。
ひとつひとつ攻めたけど、順に説明しよう。

まず、いろんな方面からの誤解のいろんな方面ってどこですか。何を恐れていますか。どこから圧力がかかりますか。そこにも今から僕が電話をしてあげますから、教えてください。と言った。するとどこからもどんな圧力も受けていない、勝手な想像だと認めた。

次にこの時期脱原発という話題は、誤解を招くといいうことについて、子どもも労働者も毎日、被曝しつづけて命が侵されているこの時期だからこそ、宗教は積極的にその役割を果たさなければならないのではないかと言った。
そして、小出先生はそのことを訴えようと人生を賭けている方です。京大で研究されて、万年助教授で、命のために脱原発の立場に立っておられるわけです。その方の講演を聖徳太子さんにゆかりのある四天王寺さんで行おうという企画だったわけでしょう。(ここで聖徳太子には何の思い入れもないのに何故かあびは涙が出てきた。自分でも思いがけないことだった。が泣きながら話し続けた。)
そのことにどれだけの深い意義があったか、わからないんですか。あなたの漠然とした「いろんな方面からの誤解」という「勝手な想像」と命にかかわる問題とどちらが重要なんですか。
するとおっしゃることはわかります。と彼は言った。

次に政治的な中身ということについて。宗教と政治は常に密接に関係していますよ。政治的な課題を果たさないと、ひとりひとりの命や人権は守れませんよ。それはまさしく宗教的な課題でもあるんです。
真宗大谷派は南御堂という大阪一の会館で小出先生の講演会を行いましたよね。(彼はそれを知らなかった。)
真宗大谷派は東本願寺のHPに脱原発についての宣言を明確に掲載していますよ。あなたがたは何なんですか。毎日、子どもが死んでいくこの国の危機の中で、「政治的な中身」だからという、漠然とした忌避感からそこから逃げてどうするんですか。それが四天王寺さんなんですね。あなたがたは今回、自分たちの宗教的価値を大きく下げたんですよ。
はい、そうかもしれません。反省しています。私も小出さんの本を会場変更を決めたあとですが読みました。立派な方だと思いました。と彼は言った。

本当に反省しているんですか。じゃあ、次からはどうされるんですか。
GAIA JAPANとももう一度話し合いを持ちます、今後どうするべきか、四天王寺としてもよく話し合います。と彼は言った。

今日はこれぐらいでゆるしといたろー(池野めだか 吉本新喜劇)

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長澤靖浩
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