肩甲挙筋のスタティックストレッチ[sstr-sa-004]
走るための身体の準備の専門家
ABCR菅原航陽
によるコンディショニングシリーズ
今回は
肩甲挙筋のスタティックストレッチ
をお届け致します。
肩甲挙筋とは、その名の通り、「肩甲骨を挙上させる」筋肉です。
肩甲骨の挙上=肩が上がる動きです。
この動きを作る筋肉としては「僧帽筋」が有名で、力としても大きいですが、この肩甲挙筋という筋肉も、頸椎と肩甲骨を繋ぐ太く力強い筋肉です。
「肩が凝る」と感じるとき、その部位は色々あると思いますが、「首筋のあたりが硬いな」というのは、この肩甲挙筋が固まってしまっていることもかなり多いのではないかと思います。
これまでに紹介した肩肩甲骨周囲の筋肉のストレッチのひとつとして、特にこれは座った状態でサクッと出来ますので、仕事の合間等にこまめに行っておきたいものですね。
☆伸ばしたい筋肉☆
肩甲挙筋(肩甲挙筋)
肩甲骨の内上縁にくっついています。
この停止部位をイメージすると、なんでこういう方法だとストレッチされるのかが分かりやすいかと思います。
☆伸ばし方☆
①伸ばしたい側の手を、背中側の頚の付け根辺りに置き、肘を上方向に突き上げておく。
その状態から、逆の手で軽く頭をその手の方向に倒す。
これだけです(笑)
頭は強く引っ張らなくても、軽く倒すだけで強い伸び感が得られると思います。
☆ポイント☆
1.肘を上に持ち上げることで肩甲骨が上方回旋をする
⇒僧帽筋や斜角筋が伸びる前に肩甲挙筋が伸びてくれる
というメカニズムでストレッチされます。ので、上記の順番で行いましょう。
それ以外には特にポイントはありません(笑)
☆+ワンポイント☆
この筋肉や 斜角筋 あたりに左右差があると、知らず知らずのうちに頭がその硬い方向に引っ張られ、その代償として脊柱の側弯が生まれたりということにもつながりかねません。
特にデスクワークの多い方は、マウス操作等々で右肩が上がりやすい傾向が強かったりということもあり、
右肩が上がる⇔左腰方形筋周囲(腰の左側面)が短縮⇔頭が右に倒れる
のような姿勢の崩れの連鎖が起こってしまうことも多いので、なるべく左右均等に頭の重みを支えられるようにしておきたいものです。
(代償パターンは一例です)
今回は非常にシンプルで取り組みやすいストレッチの紹介だったので、文字数がだいぶコンパクトに抑えられました(笑)
☆但し書き☆
身体の構造的な個人差や様々なパーツとの連動、タイミング等、走りを作る要素は非常にたくさんありますので、全てのエクササイズや動きの説明については、あくまでも一般的なこととして記載しております。
全ての方に同じ説明・同じ方法が当てはまるものではございませんので、ご質問等ございましたら
までお待ち致しております。
「ただ走る」だけでなく、「走るための身体の準備」も併せて行うことが、より走りを楽しむために大切なことを広く伝えて行きたいと思っております。 よろしければサポートをお待ちしております!