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哲学入門チャンネルさんから見えたMMTの長所と短所

金額設定していますが、全文読めます。ご購入頂けると励みになります^_^フォロバ必ずします。スキも返信します。また今回、右派左派と言った言葉を使っていますが、両陣営を貶める意図は全く無い上に敢えて厳密な定義はせず一般の方がモヤモヤとイメージする右派左派の使い方になっている事をご了承願います。

哲学入門チャンネルというYouTubeチャンネルがあります。そこで何個かYouTube上でアンケートを取り、最後にライブ配信でMMTについての所感を述べてました。詳細はリンクを確認してもらうと分かります。

(私も動画にコメントしておりますので、そちらも見て頂けると嬉しいです^_^)

ただ、1時間ちょっとあるのとその前にあるアンケートに参加してないと文脈が読みづらいと思うのでザックリ何を言っていたかと言うと…

1. MMTそのものは間違っているとは思っていない。

2. 他の理論、例えばマルクスとかに比べると思想的には弱い。

3. マルクスには弱者救済のような思想的な部分が強かったのでメインストリームになれたけど、そういったものが無いから世の中を変える道具としては弱いのでは?

4. MMTを肯定的にとらえる人も抽象的なところは良くても具体的な何をするかになると、バラバラになるのでその点も弱いのでは?

5.倫理的にどうなのか?けれど効果はスゴくあるような政策があった場合どうなのか?と言った時にはバラバラになる。

6.アンケートをするに当たって、お前は分かっていないと言うような攻撃的な人もおり、マルクス主義に良くあるような教条的で自分は全て分かってる的な状態になってる人もいるのでは?

他にも語っていましたが、(トマ・ピケティのr>gについてどう考えているのか?と言った点)要点を揃えるとこの6つになると感じました。

個人的に感じた事として、この配信に集まった視聴者層を見るといわゆる左派だけでなく、右派の思想を持った方の両方が来ている印象を受けました。

そして、この配信とアンケートからMMTの短所が見えてきましたが、それは同時に長所でもあると考えさせられました。

ただ1点、絶対的な短所があります。それは…

6で上げた攻撃的で教条的な方の存在です!

これは明確にダメな所です。正直こういう方はどこの世界にも一定数いるんですが、経済という個人の思想が入りやすい世界でこうなってしまうのは余計に良くないし、緊縮論者に付け入るスキを与えてしまいます。そもそも失礼です!

それ以外の2〜5については確かに!と思うところです。基本的にMMTはその名の通り、現代貨幣理論です。なので貨幣についての説明は出来ても思想的に何かあるかと言われれば微妙です。唯一JGPがそれに当たるのかな?と言う気もしますが、どちらかと言うと政策提言に近い物なので明確に社会はこうあるべきだ!と言うのは読み取りづらいと思います。そうなると一丸になって何かをしようするには非常に弱いです。Aさんはこうが良い。Bさんはこっちのが良いとバラバラになりやすく、5のような提言が現れた時に論争になりかねません。しかし、この動画でいわゆる左派思想の方や右派思想の方、両方が出現しています。それらを踏まえると…

これは長所とも言えます!さらに言えば非常に中立に近い理論であるとも言えます!

これは非常に画期的な事だと考えます。と言うのも現代の左右の思想というのは経済理論から派生したと言っても過言ではないからです。(元の語源やそもそも右派とは左派と…と言うのはちょっと置いておきます)ソ連出現と冷戦以降、恐らく一般の方が左翼と言ったら共産主義者とか社会主義者をイメージします。逆に右翼と言った場合は資本主義者とか自由主義者をイメージします。それに引きずられてか、経済理論も左派ならこちら、右派ならこちらと分かれてしまったように思えます。ケインズ経済学がその間を取ったイメージがありますが、これも自由主義陣営が活用した以上、右派的と見られると思います。(ソ連崩壊後、より自由主義的、より市場原理主義的になってしまっています)さて、そういった観点からMMTを見るとどうでしょうか?そうです…

理論に色がありません!

このおかげでMMTをある程度理解した方はどちらの思想に染まっていても問題ないのです。どちらの思想の政策もやれるからです。そうなればお互いレッテル張り合って攻撃する必要はありません。お互いの政策を聞き議論を交わし是々非々で採用する事ができます。そうなると右派的な人も左派的な政策を取り入れる余地が生まれるし逆もしかりです。まとめるとこうです。

政策の選択肢が広がった!

という事になります。今までだったら財源論に囚われているせいで弱者救済のような左派的政策をやれば公共事業のような政策を取れない。というようにあちらを立てればこちらが立たずというような状況に陥ってしまう所を「いやいや両方可能ですよ」と言えるようになった事は非常に大きいです。

もちろんこれは前述の通りまとまりを無くしてしまいますが、同時に…

暴走を起こしにくい!

色んな意見がたくさん出る上に、どれも基本実行可能ならばじっくり議論して決めねばなりません。確かに政策実行スピードは遅くなりますが、それは同時に悪いことも実行されづらいことに他なりません。

以上のようにMMTの短所と共に、それは長所でもある事を解説しました。いかがだったでしょうか?

余談ですが、動画内で給付金を出させるのにMMTを使うより他のモノを使った方が有効なのでは?という内容がありました。一理ありますが、やはり未だに財源は限られてると思ってる方は少なくありません。そう言った方にはこんな理論があって大丈夫ですと説明した方が効果的だったりします。

以上になります。最後まで読んで頂きありがとうございます。

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