友人の車で「森の芸術祭 晴れの国・岡山」(-11/24)を訪ねた、短い旅の記録、続き。
勝山町並み保存地区を経て…
この日は、真庭市勝山の町並み保存地区をお散歩して、
奈義/奈義町現代美術館周辺エリア
奈義町へ。
磯崎新設計の特徴的なこの建物。来たかった。
今回もクスっと笑える、レアンドロ・エルリッヒ作品
まず、屋内ゲートボール場で展開される、レアンドロ・エルリッヒのインスタレーションから。
会場は暗く、森の香りがする。
目の前には、天井から吊り下げられた針葉樹たちと、下には水をたたえた……。
いやいや、水ではなく、鏡面。
写真を撮る自分を、映しこんでみる。
レアンドロ・エルリッヒ、金沢21世紀美術館の「スイミングプール」の作家。水をたたえたプール…は実は……という、おしゃれで茶目っ気のある作品が人気だ。
かつての森美術館の大規模展覧会でも、思いっきり楽しませていただいた。(サムネの作品写真、↓最高だ)
さかさまの森。吊り橋。
入ってきた鑑賞者からは、「怖っ!」の声があちこちから聞こえ、「種明かし」に気づいた人々は、「な~んだ」と笑い、写真を撮りまくる。
とても、楽しげだ。
コンセプチュアルな著名アーティストに対してすごく失礼な書き方だが、レアンドロ・エルリッヒの作品は、すごく大掛かりな悪戯を考えた子供が、まんまと騙された大人たちをみて「どう?驚いた?面白かった?」と問いかけるような感じを受ける。
瞬間芸?的な作風が大好きだ。これからも追いかけたいと思う。
グラスの中に広がる雲 AKI INOMATA
いよいよ、奈義町現代美術館の中へ。
はじめに出会うのは、こんな作品。
グラスの中の雲。
宮脇愛子 「うつろひ」
AKI INOMATA作品から、ガラスを隔てて、
常設の、立体作品。細いワイヤーたちの、美しき舞。
坂本龍一+高谷史郎
その、うしろのスクリーンに、
坂本龍一+高谷史郎の、静かなサウンドインスタレーション。
思い出されるのは、坂本龍一 × 高谷史郎@京都新聞ビル地下1階のインスタレーションだ。元・新聞社の工場跡の空間と作品内容が、見事に調和していて、なかなか去りがたかった。
作家たちの魂が響き合う、美しいコラボレーション。
「月の部屋」と「太陽の部屋」
ずっと気になっていた、常設の2作品も、並びながら鑑賞した。
「月の部屋」。
「HISASHI」。
一方の「太陽」のほうは、20分待ち。
この建物(物体?)の「中」を観る。
螺旋階段を上がった、その場所は。
足元がおぼつかなくて、写真の多くを失敗した。
もっと空いているときに、ゆっくり来たいな、と後ろ髪をひかれつつ。
森山未來 創作歌舞伎と舞の美
最後は、森山未來による創作歌舞伎ライブを撮影した動画を鑑賞。
この通りにどこか見覚えがあり、
まさにこの美術館前であることに気が付く。
創作歌舞伎は、まるで神楽のような舞台にはじまり、そのあと、舞踊の要素を取り入れたかのような激しいダンスに変わった。
そのあと、さんぶたろう祭りでの、地元の人とともに踊る森山未來の動画も。
プロダンサーのキレのある踊りは、かくも美しいのかと新しい発見があった。