ファイナルファンタジーⅩからの気付き
約20年前の学生時代にハマったゲームのファイナルファンタジーⅩ。当時はストーリー以上に、戦闘に苦戦したり、最強武器を取ったり、召喚獣を集めたりする事に必死で、物語への理解というのが浅かった。それでも十分すぎる程にハマって楽しめるのがこの作品の凄い所だと思う。
※ここからネタバレが出てきます。これからやってみようと思っている方は読むのを控えて下さい。プレイしたら帰ってきてください笑
この作品の最大の目標は「シン」を倒す事です。それはスピラという世界の人間すべての願い。その目標の為に多くの人間が戦いに行き負けました。その願いを叶えられるのは召喚士とそれを守るガードだけ。彼らはスピラにある寺院を回り、修行を重ねて心身を鍛えて最果ての地ザナルカンドを目指します。
シンは多くの人の命を奪い暴れ続ける化け物です。召喚士が修行を終え、究極召喚の力を得てその化け物を倒しても10年経てばシンはまた復活します。10年間シンに怯えずに暮らせるという平和な生活をスピラにもたらす為に、召喚士は命を捧げる覚悟を持って歩んでいきます。究極召喚を使えばシンを倒せますが、召喚士も命を落とします。永遠ではなく10年間の平和の為に。
命を脅かされたり、生活に大きな不満や不安があれば解消しようと動くのは当然の事だと思います。しかし、その不安や不満があっても、生きていく上で大きな障害でないならば、そのまま生きていこうとするのも人間です。文句を言ったり、自己否定したりしながらも変化を怖がるのが人間です。迷わず前に進んでいける人間の方が少ないと思います。
「シンを倒す」という目標に向かって、それぞれの登場人物が自分の物語を進めていく。大きな覚悟を持って1歩1歩。「憧れる夢」ではなく「成し遂げたい決意」を胸に突き進んでいく。羨ましいなと思うし、こんな世界を生きたくないなとも思う。自分が召喚士だとして、10年の平和の為に命を捨てられるか?
現在、生きる理由も目標も夢も何もない状態です。色々探してみたり、自問自答してみたり、本を読んでみたりしても何も見つかりません。「夢も希望もありません」状態です。やりたくない仕事をして、嫌な人と毎日顔を合わせて、飯食って寝る。それを繰り返すのが人生だ。たぶん正解の1つなんだろうと思う。でも、自分はそうしたくない。それはわかってる。
「やりたい事をやって、それが誰かの幸せや喜びになって、共に頑張れる仲間がいて、目標に向かって迷わず突き進んで達成する」その上で報酬も貰えたら最高だと思う。
自分の可能性を信じるのも難しいような状況だけど、なんとか好転させたいなと思う。こんなダメ人間でもやれるって示せれば勇気を貰える人もいると思うし、なんとかしたい。まだ気づいていない自分があるかもしれないし、まだ出会っていない「やりたいこと」があるかもしれないし、出会っていない人もいるだろう。人生という物語で「シン」を見つけて、迷わず歩んでいきたい。
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