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女性のホルモンの知識を深めよう!②〜キスペプチン編〜


キスペプチンって名前のホルモンを聞いたことはありますか?


あんまり聞きなれないですよね🧚🏻


でもこのホルモンも、女性の体や周期にとって非常に重要な役割を果たしています。


今回は、キスペプチンについてお伝えします!



1.キスペプチンとは?


キスペプチンは、脳の視床下部から放出されるタンパク質です。

月経周期において、卵巣で産生されたエストロゲンは脳の視床下部へ情報を伝えて、ゴナドトロピン放出ホルモン(以下GnRH)の分泌を制御しています(フィードバック機構)。

キスペプチンは、このフィードバックの仕組みのなかで重要な役割を果たしているホルモンです。



2.どこで作られるの?


キスペプチンは、GnRHニューロンの上流に存在するキスペプチン細胞によって産生されます。

キスペプチン産生細胞は、視床下部の弓状核と前腹側室周囲核に集中しています(視床下部と下垂体をつなげる部分)。



3.どんな役割なの?


まずは月経周期からおさらいしていきましょう。

《正常月経周期の流れ》


正常な月経周期では、

視床下部のGnRHニューロンで産生されたGnRHが下垂体に放出

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下垂体における黄体化ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)が産生・放出

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血中に乗って卵巣へ

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卵胞が刺激されるとエストロゲンが分泌される


こんな流れでしたよね🧚‍♂️


そして、このエストロゲンは視床下部のGnRHの分泌をコントロールしています(フィードバック機構)。


《エストロゲンのフィードバック機構》


エストロゲンは、ネガティブフィードバック(以下NF)とポジティブフィードバック(以下PF)の作用があります。


[ネガティブフィードバック]

エストロゲンは卵胞が未発達の間は、一定範囲の濃度になるよう調整されています。

エストロゲンの血中濃度が上昇した場合

  ➡︎GnRHの放出を抑制するように働きかける

エストロゲンの血中濃度が減少した場合

  ➡︎GnRHへの抑制を弱める


[ポジティブフィードバック]

卵胞が成熟していき、一定量を超えると起こります。

卵胞が発育するとエストロゲンの血中濃度が上昇

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PFにより、GnRHの分泌を促進する

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LHサージがおこる

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排卵🧚🏻



《キスペプチンの介在》


上記のように、エストロゲンによるフィードバック機構により、GnRHの分泌が調整されています。

しかし、GnRHを産生しているGnRHニューロンには、エストロゲンの受容体が無いんです。

そこで今回のキスペプチンのお話です!


キスペプチンニューロンは、エストロゲンの受容体をもっています!
GnRHニューロンは、キスペプチンニューロンから産生されるキスペプチンの受容体をもっています!

このことからキスペプチンによってエストロゲンのフィードバックが介在されていると考えられています!


また、弓状核のキスペプチンを産生する細胞は、ダイノルフィン(Dny)とニューロキニンB(NKB)を含んでおり、KNDyニューロンという名前が付いています。

ちなみに、このKNDyニューロンには、キスペプチンの受容体以外にレプチンやグルココルチコイドの受容体もあり、栄養やストレスなどとの関係にも注目されているそうです。




人間の体ってよくできてますよね🧚🏻

キスペプチンがなければフィードバック機構は成立しませんね。

本当に重要なホルモン。


面白いですね!




最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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