書く時の感覚。散らすか、集めるか。
わたしはPCのタイピングがめちゃ早いとよく人から言われる。
文字を打つ仕事をたくさんやってきたからそりゃそうなのだけど、早く打てるということは、自分の書きたいことをどんどん書いていけるから、楽なはずなのである。
だかしかし。
だがしかし、これがまた面白くて。
わたしは文章書くの好きなんだけど、自分と言葉の2人きりになれる感覚になるのは、圧倒的にスマホで、ちまちまちまちま指でフリックしている時なのである。
この瞬間、この世界には文字と私の2人きりになっていて、とても気持ちがいい。
勝手に生まれてくる言葉にガイドしてもらいながら、文章が書き出しの時には気づいていなかった地点に連れて行ってくれて、言葉が終わる。
スマホに向かっている期間、言葉がとまることはなくて、ずんずんずんずん次の文字が紡がれていく。
わたしはこの時間が心地いい。
じゃあ、パソコンだとどうか。
なぜか、書けば書くほどに卵を壁に投げつけてキミやシロミがびゃっと広がるみたいに、散っていく感じがするのです。
変なの。
そしてよくよく思い出せば、言葉が出てくるのを待つ時間がある。湧水のようにいつも出てくるはずのものが、溜まりまちしているみたいに、手が動かない時間が訪れる。
不思議。
だから、パソコンで書くと早いんだけど、気持ちいい言葉の出力のスピード、あとは一点に向かって、1本の指から落として集めていく感覚が生まれない。
だから、言葉と一緒に遊びたい時は、めんどくさいけどスマホを選ぶ。
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