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私は森の門番ケル 人間達がこの森を傷つけたなら ただではおかない。 その者は、転ばせて 食べ物は、その隙に奪い取ってやるわ この間も人間が私の仲間に斧を 振り上げたから、竜巻で飛ばしてあげたの それなのに、再び来たから 今度は、森を揺らして脅かしたら 逃げ帰ってもう2度と来なかった けれどまた来たら いえ、何度来ても追い返す けして許さない。 それにしても、人間が置いて行った このチョコレートというものは 美味だな。 お
わたしは青空が嫌い わたしに似合わないの きらきらした眩しい太陽嫌い 雨は、落ち着く 皆傘で顔を隠している 出歩いてる人も少ない そんな雨の日が好き 家にいても、あのザーとした音が好き 雷が鳴って皆が逃げ惑う姿を 5階のこのマンションの上から 見るのが楽しい それで夜の10時頃までママは帰らないから ママが置いて行ったお金で 暗くなってからザーザー雨の中を コンビニ行って買って来るの 毎日の夜の日課だ グラタンと焼き肉弁当と一リットルのコーラ
500年の寿命を持つ 者が住む惑星のお話しです もうすぐ270歳 とても眠い 最近はいつもそう ベットが恋しい 逃げてるのか 現実世界から とにかく眠いのだ どうでも良い 好きにさせて 働くのもうんざりです この木枯らしの中 強いのですね あたしは この世界でうんざりだよ もうだいぶ生きたのだから どこかの青い星では 80年、生きても100歳位で人生が終わるという 羨ましい なんて羨ましいの 確かその100歳ぐらいで 3回目の会社に
僕はある日、草原を歩いていると トンネルを見つけた、 トンネルの中からキレイな女の人が歩いて来た 「こんにちは。私は人生の秘密を知っているものです。」 誰だ、新手の詐欺師か? 「あの、お金はありません。」 「そんなものは入りません。」 そう言うと神妙な顔で話し出した 「一日はトンネルに入って何かをやって そして出口から出て 夢で遊んで また違うトンネルに入って また、トンネルから出て遊んで それを忘れて 過去も薄っすらとした記憶になって またトン
僕は世に言う引きこもりだ が、奇妙な感染症のおかげで 堂々と引きこもりをする事が出来る ゲーム三昧の日々 けれど、そうなるとかえって 外に出たくなる そんなある夜 僕の心に声が聞こえて来た 「君を透明にしてあげる。夜だけね。」 それは、好都合だと思った、 透明人間は誰もが憧れるのではないか。 夜になり本当に透明になって外に出た ああ、誰も僕に気づかない やったー! どんな所にも行ける 閉まってはいるがどんな店も行けた、真っ暗な公園も、 どこまでもどこまでも 朝になるとぐ
あれは、1年前の32歳になったばかりの夏だった。 俺は不眠症になってしまった。 総合病院の内科行ってが、どこも悪い所は無く睡眠薬はもらえなかった 。 朝は会社に行かなくては行けない会社にいる間も眠くてしょうがない。 夜は眠れて3時間しか眠れない。 このままでは、病気になるか倒れるかだと思ったが、 もう、それも良いそんな風に思ってしまう程もう限界だ。 会社では、覇気の無い私に皆あきれ顔だ。 「返事もしてくれない、挨拶を返されなかった」 そう言われても、
暑い日が続いていた そんな中、黄色い尖り屋根のその病院は、 細々と診療を続けていた 中年の婦人ミスブラウンが、 診察に来た。 「初めてだね。今日はどうしました」 医師は聞いた。 ミスブラウンの瞳には涙が薄っすらと浮かんでいた。 「あの、出て行ってしまったのです。」 「あ、家出か、誰じゃ」 「くもこです」 「珍しい名前じゃな、お嬢さんかな」 「はあ、いえ」 「ほう、親戚の方かなんかの?」 「あの、昨日までは壁にいて話かけると親身に私の話を聞いてくれて