入浴と疲労回復
今回は「入浴と疲労回復」についてお話させていただきます。
普段の日常生活でもスポーツをする上でも、“運動・食事・睡眠”が大切だと良く耳にしませんか?👂 その中でも入浴は身体的・精神的な疲労のケアも期待できるため、効果的に実施できれば回復力を高めたり、上質な睡眠にも繋がると考えられています😴
運動で消費したエネルギーを食事で補い、睡眠で身体も心もリフレッシュすることが出来ないと、良い回復は望めません。
食事で摂取した栄養素を、運動でダメージを受けた筋肉まで運んでくれるのが血液です。
その血液の流れの促進や、睡眠にも良い影響をもたらすのが”入浴”です🛁
入浴法にも様々な種類がありますが、今回は疲労回復効果が高いと言われている、“温冷交代浴”について紹介します。
ある実験では、温水浴よりも温冷交代浴の方が筋疲労が早期に改善され、回復効果が高いという研究結果が出ています💪
実はオリンピックのハイパフォーマンス・サポートセンターにも交代浴の浴槽が持ち込まれ、選手たちの疲労回復に役立たれていました。
温冷交代浴がもたらす効果とは?
①血管の収縮と拡張が繰り返されることで血流が良くなる
血流が良くなると、疲れたり傷ついたりしている筋肉により多くの栄養が運ばれ、早期回復につながります。また、細胞に溜まった疲労物質も血液によって取り除かれます。
②自律神経のバランスが整う
温めたり冷やしたりすると、自律神経が効果的に刺激されることが判明しています。そうやって自律神経を整えると、全身にリラックス反応が発生し、ストレスによる「脳(中枢神経)の疲れ」も軽減します。
実際に、交代浴を行った選手たちはみな「体が楽になる」と言い、交代浴にはまり出す選手もいるほどです。身体的な疲労回復はもちろん、精神的な疲労回復も期待できるとの考えがあります。
世界のトップアスリート達が行う回復浴とは?
温冷交代浴の中でも、世界のトップアスリートをも実践している「スタンフォード式スーパー回復浴」というものがあります。
スタンフォード大学は、リオ五輪での金メダル輩出数1位を誇り、交代浴も早くから取り入れられていたようです。🏅
また、スタンフォード式「疲れない体」や「最高の睡眠」などの本も出版されています📚
スタンフォード式スーパー回復浴
1. ① 水を飲む(350mlペットボトルの量。できれば常温)
2. ② 1分間、10〜15℃のシャワーを浴びる
3. ③ 37〜38℃のお湯に30秒浸かる
4. ④ 再び、10〜15℃のシャワーを30秒浴びる
5. ⑤ ③④を10回繰り返す(トータルで10〜12分ほど)
6. ⑥ 最後に10〜15℃のシャワーを1分浴びて終了
7. ⑦ ①の残りの水を飲む
ちなみに、全身浴、半身浴、どちらでも効果は得られるようですが、エビデンスを見る限り、心臓への負担を考慮して「半身浴」をすすめる意見がやや多いようです
また、交代浴は“12分までなら効果あり”ですが、長風呂をすると疲れを解消するための入浴がかえって逆効果となるので注意しましょう⚠️ スポーツで疲労を取りたい方はもちろんですが、普段の生活やお仕事、趣味などで疲れが溜まっている方にも効果的な入浴法の一つです。
ご家庭で簡単にできる方法ですので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。