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だました男がだまされる時初めて女を知るのさ
布施さんのこの歌を一番だけで誤魔化すのは、なんだか忍びない。
「君は薔薇より美しい」の歌詞は、
「この私が惚れてるんだよ」って公に告白しちゃう感じが、とても好き♡
作詞の門谷憲二さんはwikiを読むと、
泉谷しげるさんに影響を受けたであろう人、というところが、
人格破壊というか、自己解放のエッセンスに触れた人に思えるし、
その後「2016年の夏、長崎の浦上天主堂にて「被爆のマリア像」を見て
啓示を受け」というところがとても気になります。
作曲はミッキー吉野さんで、なるほどガンダーラな感じが
壮大でウキウキするメロディ(個人的意見です)。
この曲はカネボウの化粧品のタイアップ曲で、
出演したオリビア・ハッセイと、
この時の歌手布施明さんは結婚する訳です。
ということは、
これもマリアさまの啓示のような歌だったのかも(*'ω'*)
布施明さんはシクラメンのかほりという、
静かな美しい歌をヒットさせていて、淋しくて空しくて、
昔を懐かしむ、なんだか達観してる近寄りがたい人というイメージ。
でも、この曲はこの世の喜びを分かち合えるかのようで好きになった。
子育て期間は、心情的には世間から隔絶されて、
「社会」とはどこ?って感じで暮らすのが若い母親の常です。
うんちやご飯が家庭の重大事項になり、
ヒーローはアンパンマンで、恋心をくすぐるといったら、
せいぜい食パンマンさんに思いを寄せる位でした。
ひととおりアンパンマンキャラクターも書けるようになる頃には、
「お母さんといっしょ」以外の大人の音楽にも触れることが出来る訳です。
その頃にふと気づくと何か感傷的な歌ばかりがヒットしていたように思う。
自分がどうしたとか、自分がどう感じたとか、
自分の刹那的な切り取りのような曲が好まれていたように思う。
それからインターネットも普及していき、
ゲームボーイ以上の自分だけの世界がどんどん広がって行った気がする。
そんな時に思い出した、笑顔で大きな声を張り上げて、
楽しそうに歌うこの曲は人間の原点のようで元気が貰えた。
いろんなルールや規制や常識を学んで、
まっとうな人間に育てなければと肩の力が張っていた女に
「心はどこまでも自由だなぁ」と、元気を貰える。
誰かを好きになるってことが、
一番人間が元気になることじゃないかなと思う。
世界が広がる近道。
自分の回りを変えようと思ったら、自分が変わるのが近道。
自分を変えようと思ったら、住む場所を変える、付き合う人を変える、
時間配分を変えるの3つしかないと言ったのは、大前研一さんだ。
出来る人には簡単だけれど、子持ちの主婦は難しい。
難しいけど、
アンパンマンから例えば布施明さんの妄想社会に住むことで、
住む場所を変える
(お友達の世界から恋人の住む世界へ)
付き合う人を変える
(困らせるお子様なバイキンマンのいない大人のお付き合い)
時間配分を変える
(アンパンマンの町から抜け出し、ひとりの時間をやりくりして作る)
という風に自分を変えることが出来る。
不自由になればなるほど、心は自由になっていく。
「だました男がだまされる時初めて女を知るのさ」って、
アンパンマンがジャムおじさんの目の前で語れる?
布施明さんの、笑顔が絶えない、
「好きで好きでたまらない」という歌を聞いていると、
世の中にはたくさん楽しいことが待ってると思いませんか。
自分が薔薇より美しいかどうかは別にしても。
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