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ouma
愛する孤独に遊ぶエンドレス
朝の柔らかな太陽のお出まし
居心地のいいベッド
生まれたての子猫のように
絵本を枕元によせて
起きる準備にあくびを遠慮なく
改札口で立ち往生
昨日の夢はそんな感じ
苦し紛れの弁明中に
携帯のアラームが呼応する
これが夢で良かったと目を覚まして
燦燦と降り注ぐ陽ざし
静かにまた閉め直すカーテン
涼やかな水玉模様のTシャツ
背中も大きめに開いて
袖口からも心地よい風の通り道が
頼まれてもいないのに
小さな親切が浮かんでしまう
つまり性分というもの
手に余るのは愛というもの
とどのつまりはただのお節介で
なんとなくの毎日
ニヤニヤ笑いの絶えない毎日
盗み見たあの日のラブレターを
寝物語にせがんでみる
喉元まで出る「どっちが好きだったの?」
はしゃいだ遠い十代の日々
ひとりぼっちが苦い二十代の日々
振り落としたい駆け引きの三十代の日々
平気な顔して孤独を気取る四十代の日々
本当の私はいったいどれ?
まさかの旅立ちや別れ
みなが私の元から去ってゆくばかり
無論、なんの異論もなくて
目にする現実と追いかける夢と
もうそんな若さすら微笑ましい
やがて年老いてゆくこの身ひとつ
夕月に思いを重ねて
夜が静かにふけるのを待つ繰り返し
螺鈿細工のペンダント
リクニスの花の色の
ルビーの指輪はハートの形
檸檬水晶のピアスに似合う
Long long time ago
分かってらあ 愛なんて
男らの 愛なんてよぉ
んなもんは 愛じゃねえ
この淋しさを神様だけが
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