文房具ヲタク兼日記中毒者
年末年始は買い物に出かける人が多いことだろう。自分もそのうちの一人。
数日前、東急ハンズで筆ペンやスタンプやシールを爆買いし、万年筆専門店2店舗でそれぞれ上質な紙質のノートや付箋、万年筆にガラスペン、革のペンケースと缶のペンケースと様々な色のインクを幾つか購入した。
お金とは溶けるもの。財布の中に留まることを知らない。あっという間に数々の文房具に化けていく。
友人は呆れて「そんなに買っても使わないでしょ」などと言う。でも実際はかなり重宝している。
何故なら自分は生粋の日記中毒者だから。
物心ついてから読書も、歌も、書くことも毎日継続しているので書くことには慣れている。如何にも日記帳という手帳に日記を書いていたことも、スケジュール帳にちょっと一言だけ書いていたことも、真っ白なノートにひたすら文字を埋めるように日記を書いていたこともある。
最近は、仕事用、歌用、創作用、1日振り返り(全て)用(筋トレ用となりつつある)の4冊を主に使っている。流石に書き過ぎでは?
自分は情報過多人間だと思う。あれこれ手を出しては継続的に楽しむタイプなので困ったものだ。書きたいことがどんどん増えていく。仕事も大好きなので毎日充実している。
自分の仕事は大学図書館職員であるため、仕事でも文房具を使う機会は多い。基本的には支給された文具を使っているが(クルトガや百均の付箋、ノート等)、モチベーションを上げたくなるほど多忙な時は持参した自慢の文房具を使っている。同僚や上司には見てくださいよ〜これめちゃくちゃ便利で〜と定期的に自慢しているが皆優しく「良かったですね」と褒めて(?)くれる。残業が少ない職に就いているお蔭で、学生時代よりも趣味の時間が増え、書く時間も増えた気がする。
鉛筆や消しゴム、シャーペンやボールペン、スケジュール帳やノートは昔から好きだったが、ガラスペンや万年筆やスタンプを使うようになったのは最近だ。筆圧が強い自分は絵を描くのも文を書くのも鉛筆派で、ガラスペンや万年筆は向いていないと思い込んでいた。憧れてはいたので買ってはいたが、なかなか使えなかった。スタンプもスタンプで、空白を文字びっしり埋めてしまう自分には向いていない商品だなと思っていた。
スタンプを使うきっかけは年賀状だった。
ポンポン押すだけで店で並ぶカードのように綺麗な年賀状が出来ていく。スタンプの周りに文字を書いてみれば想いの籠もった葉書の出来上がり。これは良い。
それから年賀状のスタンプで使ったインクを使いたくて、タカシマヤのフランス展で売っていたフランスの方が手作りしていたスタンプを購入。これが可愛くて可愛くて、ちょっとした贈り物にも便利だった。
東急ハンズで別のスタンプを見てみる。日常的に日記にも使えそうなスタンプがたくさんあった。早速使ってみるか……自分ルールを設けて、運動した日はこのスタンプ、創作したらこのスタンプ、語学学習したらこのスタンプ。うん、これは使えそうだ。
ガラスペンを使うきっかけは留学生だった。
毎年、留学生をホストファミリーとして引き取る国際ボランティアをしているが、今年2023年の秋に来てくれたのはドイツ人の高校生だった。彼女は絵を描くのが大好きで、日本のいろんな文房具店を一緒に巡った。その時に「日本のガラスペンが欲しい」とのことでガラスペンを購入し、家で一緒に試すことにした。文字を書くのにガラスペンを使ったことはあれど、ガラスペンで絵を描くのは初めてだった。着物やガラスペンの絵をガラスペンで描いてみる。ガラスペンならではの細い線とインクのグラデーションが良い味を出している。ガラスペンの良さを気付かせてくれた彼女には感謝してもしきれない。次に日本に来た時にも一緒にお絵描きしたいなぁ。
万年筆を使うきっかけは新しい専門店だった。
老舗の万年筆専門店には何度も足を運んでいたが、地元に新しく文具店が出来たとのことで行ってみた。そこの店主は万年筆ヲタク。というよりインクヲタクなのだろうか。とにかく語る。話を聞いているうちについ何本か購入してしまった。「万年筆かぁ」なんて思いつつ家でノートに書いてみる。想像以上に使いやす過ぎて驚いた。今お気に入りでよく使っているのはノック式の万年筆。書き心地がよく、インクの入れ替えも簡単なので好きな時に好きな色を使える。
文房具を買うたびに大袈裟かもしれないけど人生が変わった気がする。そういう日の日記はやっぱりびっしり文字が埋まる。でもちょっとした余白にスタンプを押し、シールを貼り、大好きな文具で大好きなインクの色で書いていくと彩り豊かで楽しい。
今日は大晦日。1年をふり返ってみたが、どの日の思い出にも文房具が登場してしまう。日記帳やスケジュールを捲ると楽しい日々が蘇る。自分は末期の文房具ヲタクで末期の日記中毒者だ。来年も良い文房具LIFEを送れますように。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?