最近疲れていた原因はこれかも|『ゆっくり、いそげ』
日常に溢れかえるクーポンやバーゲン情報。自分がどんどん疲弊していく。そんな現象の原因・メカニズムは、『ゆっくり、いそげ』で述べられている「消費者的人格」のせいかもしれない。
1、「消費者的人格」とは
筆者が経営するクルミドコーヒーでは、ポイントカードや割引券の配布を行っていない。理由は、来店客の「消費者的な人格」を刺激したくないからだ。ここで指す「消費者的人格」とは、「できるだけ少ないコストで、できるだけ多くのものを手に入れようとする人格」。いわゆる「おトクな買い物」を求める人間の性質をいう。
消費者的な人格での取引が続くと、来店客と店が、それぞれに自己の利得を最大化させるべく行動選択するようになる。来店客は、もっと安く/もっと多く、を求める。店側もそっちがその気なら、こっちも、と商品・サービスにコストや時間を節約する。
気がつくと、商品の「1000円」の中身はどんどん空っぽになっていた…。
2、私に紐づけて
これを読んで私はドキッとした。近ごろ疲弊してしまっている原因は、己の「消費者的人格」にあるかもしれない!と思ったからだ。
私はクーポンやキャンペーン、お得情報が好きだ。
例えば、どこか出かける時には、近くにGo to eatの食事券が使える店がないか、と探してしまう。今月はこのキャッシュレス決済がお得だから、支払方法を変更しよう、とかする。他の人なら調べるのも面倒なことまで、のめり込んで調べてしまう。
困っているのは、この「好き」で始めたお得情報が、途中から「やらねばならない」に変わってしまうことだ。お得情報を調べるのが得意、といえども、何も負担にならないわけではない。頭と心が疲弊する。時間がいたずらに流れる。これを食べたいっていう純粋な気持ちは、一体どこにいってしまったんだろう…。
本書は店側の視点でモノが語られているが、消費者的人格で疲弊しているのは、店側・来店客側の双方だ。
そして現に私も困っている。「TakeからではなくGive」「贈与」「プレゼント」といった、理想論だと斜に構えていた言葉たちが、実は私の悩みの解決の糸口になるような気がした。
3、NEXT ACTION
『ゆっくり、いそげ』の考え方は、私の今までの考え方と違い、まだ体に馴染みきらないし、落としきれていないとこも多々ある。少しずつ、この考え方に忍び足ですり寄ってみようと思う。
①プレゼント口座を作る・プレゼントしてみる
自分のためではなく、誰かのために使うお金を入れる口座をつくる。金額は月500円くらいかな。送り先としては、ゆるキャラや動物園が好きなので、それ関連の団体・クリエーターさんに贈りたいな、と思っている。
財源は、要検討←
②関連書籍を読んでみる
今まで関心がなかった「贈与」に関する本に、興味が湧いてきたので、SNSでよく見かける(私だけかも 笑)この本と、
本書の作者が影響を受けたという、この本を読んでみようと思う。
4、あとがき
さてさて。贈与という考え方・行動は、消費者的人格に疲弊した、私を救うか。これから実験である。
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