買い物は物じゃなくて気持ちのいいコミュニケーションを買ってる。
地元の花屋さんで、彼岸桜を買いました。
元々飾っていたユーカリが元気がなくなってしまって、別の枝物を探して、大手チェーン店だとあまりピントくるものがなく、帰りによった地元の花屋さん。それでもやっぱり最初はピンと来なくて。とりあえず桜の値段聞くか~と思ってお店の人に声をかけた。
「桜、おいくらですか?」
「688円だねーもう結構大きいのしか残ってなくて」
「そうですかぁ…こっちのコデマリは?」
「これも688円ですねーでも両方とも掃除大変ですよ、散るから笑」
「えっ、あ、そうか、そうなんですね~考えてなかった」
「でもねぇ両方とも季節ものなんですよね、この時期しかないの」
「うぅーん、そうですよねぇ、今しかないですよねー…じゃあ桜で」
「はい、ちょっと切りましょうかね。これね、彼岸桜っていうんですよ。春のお彼岸の時期に咲く桜だから。ちょうど明日から彼岸なので、見頃ですよ」
「へぇー知らなかったです」
「暑さも寒さも彼岸までってね。今日すごく暖かいじゃないですか。5月並みの気温らしいですよ」
「確かに暖かいですよね!なるほど彼岸に咲くのか~…ってことはすぐ散っちゃいます?」
「いや、結構持ちますよ少なくとも1週間くらいは」
「あ、よかったです」
「はい、切れた!こちら688円です~」
とまぁこんな調子で買ったわけなんですが。
なんていうんでしょうかね、この一連の何てことない会話がとても楽しくて、本当に彼岸桜を買ってよかったなぁって思ったんです。押し付けるわけでもなくちゃんと選ばせてくれて、ちょっとした豆知識も話してくれたりして。文章だと上手く表せられないんですが、なんか本当に花屋の仕事好きなんだなぁとか、地元が好きなんだろうなーという雰囲気が伝わるんですよね。
同じように以前銀座のデパートに友人といったとき、某化粧品ブランドに立ち寄って、友人がフェイスパウダーを買ったんです。友人が試しに着けたときの映えの良さが本当にすごくて笑。その時私は予算がなかったから、後日絶対に同じものを買おうと思って、給料日になってすぐに渋谷のデパートに行ったんですよ。
がしかし。
あんなによかったはずの商品に全くときめかない。
平日だったこともあってお店のスタッフも1人しかいなくて、しかも先客がいてだいぶ待たされた。その上で順番が回ってきたときの店員さんの最初の言葉が「なにかお決まりですか?」で、銀座店の「なにかお探しですか?」とは全然ちがったんですよね。その後一応パウダーをつけさせてもらったんですが、全くときめかない笑。
たぶん銀座店で商品がめっちゃ良く見えたのは、あの店員さんの接客込みだったんだなーと痛感し、結局今日に至るまであのフェイスパウダーは買っていません。
もちろん品が同じならどこで買ってもいいじゃない、もしくは単にもっと安いところで買えばいいじゃない、も正解。しかし私は実用性というよりも気持ちを豊かにしてくれるものに関しては、店員さんのコミュニケーション込みでお金を払いたい人なんだなぁと実感した体験でした。