自分と違う価値観を認める
一緒に働いていて、どうしてもお互い理解し合うことが出来なくて、お互いを責め合ってしまったことがある。人としては大好きだったけど、ぎくしゃくして、嫌悪のまま終わってしまった。
転職して今の上司から「自分とは違う価値観をお互い認めていなかったから理解し合うことが出来なかったんだね」と言われ、2年間悩んでいたシガラミが、すっと解けた気がした。
あなたは、下記のどれを言われたときに嬉しいと感じますか。
・「ありがとう」
・「凄いね、さすがだね」
・「斬新だね、面白いね」
・「賢いね、頭がいいね」
一般的にそれぞれの言葉によってその人の傾向が異なると言われている。
・「ありがとう」→協調
・「凄いね」→競争
・「斬新だね」→発想
・「賢いね」→分析
私は圧倒的に「ありがとう」を言われたときに、もっと頑張ろうと思えるし、自分の存在を認めてもらえているような気持ちになる。
ギクシャクしてしまった人は、「頭がいいね」と言われることが好きなタイプの人だった。
私達は別の価値観を大切にしていた。
価値観は、いろいろな経験を経て形成されていくので、変わることがあまりない。自分を奮い立たせ、モチベーションを沸かせてくれる言葉は人によって違っている。
自分のコアとなる価値観を変えることは出来ない。でも、コミュニケーションを変えることは出来る。相手がどの価値観を大切にしているかを知り、適切にコミュニケーションを取ることでお互いが気持ちよく働くことが出来る。
では何故出来ていない人が多いのか。
大抵の人は、自分の大切にする価値観が相手にも通じると思っている。そのため、「ありがとう」タイプの人は、何かをしてもらったら「ありがとう」と言いがちである。
理解すべきことは、自分と違う価値観を持つ人もいるということ。
「ありがとう」と言われて嬉しい人もいれば、「なんで感謝されたんだろう?」と何も感じなかったり、逆に不信感を感じる人もいる。
そのためにも、コミュニケーションを取る相手がどのような価値観を持っているかを正しく認識し、適切な言葉選びをすることで、より建設的な信頼関係を築くことが出来る。
すぐに始めることは難しいけれど、意識をすることから始めようと思う。
そしていつか、ぎくしゃくしてしまった同僚に会うことがあれば、今度こそ正しいコミュニケーションでよりよい関係を築くことが出来たら嬉しい。
新しい発見をさせてくれた今の上司にも、同僚にも「ありがとう」。