トスの仕方はすっかり忘れてしまったけど
わたしの場合、部活動で印象に残っているのは、勝敗が決まった時の感情でもキツかったトレーニングでもなく、顧問から掛けられた言葉たち。
女性が幸せになるためにあるといいもの3選
1、笑顔
2、愛嬌
3、綺麗な歯並び
完全に顧問の持論。
正直2番目はうろ覚え(笑)だけど、1番目と3番目は十数年経った今でも覚えてる。
当時妙に納得した私は、大学入学と同時に親戚に借金して歯列矯正を始めた。
元々私は歯並びにコンプレックスがあって、高校の卒業アルバムには口を閉じた写真が載っている。
それが治療の甲斐があって、大学の卒業アルバムには歯を出した笑顔で載ることができた。
(どちらの卒業アルバムも捨てたので確認できないけど)
・笑うことにいちいち変に気をつかう
・横顔が気に入らない
・食べ物が挟まる
というストレスがなくなり歯を出して笑うことに抵抗がなくなったことを思うと、顧問の持論を真に受けてよかった。
適切な努力をするために現状を理解すること
君たちにとって「全国大会に出場する」というのは意味のない目標だけど、「県大会に出場する」というのは、手の届く目標だ。
だからそこに向かっての努力は意味がある。
なんでこんなことを言うかというと、目標への努力の仕方が違ってくるからだ。
全国大会に出場するための練習と、県大会に出場するための練習とでは、内容が違ってくる。つまり努力する内容が違ってくる。
ちゃんと努力し続けるために、ちゃんと今の実力を把握することが大事だ。
上級生が引退し、新チームの目標を決めるときに、夢を見させるのではなく現実を話してくれた。
当時、若者なら高い目標に向かっていくことが良しとする風潮(わたしが暮らしていた地域だけかもしれない)に言語化できない違和感を感じていたわたしにとって、とてもしっくりきた話だった。
今ならわたしも言語化できる。
闇雲に高い目標を設定することより、低い目標であっても努力し続けることの方が大事だ。だってチームはこれから1年続くから。途中で努力をやめてしまうような目標は意味がないから。
トスの仕方は忘れてしまったけど
冒頭にも少し書いたが、正直悔しかったことも嬉しかったことも、何度も注意されたフォームのことも何も覚えていない。
「このスポーツを続けていてよかった!!」と振り返ったこともない。
でも、「この顧問に指導してもらって良かった」とは今も思ってるし、これからも思い続けると思う。