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【意外と知らない】イラストレーターが絵を描く前にやっていること

こんにちは!イラストレーター・デザイナーのRitです。

SNSで流れてくる素敵なイラストたち。
これらの作品ができる過程にまで思いを馳せる方は少数だと思います。

仕事の絵なら依頼の際に企業さんから提示される仕様書等に沿って制作することが多いですが、イラストレーターにある程度お任せしてくださったり、趣味の創作の際に、多くのイラストレーターがやっていることをチラ見せしたいと思います。
※必ずしも全てのイラストレーターがやってるわけではありませんが、参考になれば幸いです。


ステップ1:下準備

実は、作画作業に入る前の準備の段階が一番大変で面倒臭いステップです。

◾️テーマ決め

描く絵の方向性を決めます。
例えば季節の絵、記念日の絵、ファンタジー、日常など。

◾️資料集め(インプット):アイデア出し

資料集めを通して、描きたいアイデアやモチーフ、表現などを見つけていきます。
例えば、「この色合いいいな」「この雰囲気表現したいな」「この光の表現いいな」など

私の場合、このアイデア出しのために、普段の何気ないインプットの時間にもアンテナを張っています。
自分の心が動いた瞬間の中に「自分が好きなもの」「描きたいもの」が隠れているからです。

<インプットソース(私の場合)>
TikTok / Instagram / X / YouTube
散歩中の景色
音楽
写真

資料集め(インプット)の材料元はSNSだったり、散歩中の景色など。
目に入る情報だけでなく、音楽からアイデアが思いつくことも多いです。

私が資料集めをするときに使用している、とても便利なツールがあるのですが、別の記事で紹介しますのでお待ちください。

イラストレーターさんのジャンルにもよるかと思うのですが、
私はストーリー性や雰囲気のある一枚絵を描くことが多いので、
描きたい表現や方向性が決まったら、
ストーリー背景や、人物の感情なども設定します。
もののあはれ※を表現しつつ言語化できるようにします。

※ あ、素敵。とか、あ、なんかいい。という感じのふとした心の一瞬の動きを「もののあはれ」と言います。

ステップ2:ラフ

ステップ1でテーマやアイデア、表現したいものが決まったらラフ作業です。

どこを目立たせたいのか、構図、などを考えながらラフを描いていきます。

この時も欠かせないのが「資料」です。
ステップ1では主にアイデア出しや、描きたいものの発見が目的での資料集めでしたが、ここでは実際にスケッチするための資料参照です。

描きたいモチーフや衣装、衣装の皺など、資料を参考にしながらスケッチしていくことで絵に説得力が増します。
(絵柄にもよりますが、あえてデフォルメすることもテクニックの一つです)

全体の構図、モチーフスケッチ、色調など、ラフである程度バランスを整えていきます。

私の場合は、ラフ1→ラフ2のように繰り返すことで精度を高めていくことが多いです。

ステップ3:清書

ラフが整ったらいよいよ清書です。
下準備とラフまでがとても大変な作業なのに比べて、ここからは単純作業と捉えているイラストレーターも多いようです。

ステップ4:仕上げ

人によりますが、私の場合は、最後に全体の色調を調整、テクスチャや特殊効果を加えるまでがセットになっています。

おそらく他のイラストレーターさんも大体このような流れだと思います。
とにかく、絵を描き始める前の下準備〜ラフが一番大変ということです。


時々、絵を描きたいけど何を描けばいいかわからないという方がいますが、
ステップ1をしてみると発見があるかもしれません。

<余談>
そういえば、私は子供向けのイラスト講師もしているのですが、
今日のレッスン内容がまさにアイデア出しでした。
子供達にも「資料をみよう」と毎回言っているので、最近は自然とそれができていて嬉しくなります。


皆さんもレッツお絵描き〜!


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