「女性の健康検定®︎」を受けて。自分と職場について一層考えた2023年
スタートアップで広報をしている@omomomyです。今年の夏に「女性の健康経営推進員」の資格を取得しました。資格に関心をもった理由・資格について・学んだことなどをまとめたいと思います。
*このエントリはiCARE Advent Calendar 2023の投稿です。
「女性の健康検定®︎」とは
昨年のこちらのニュースで私も知りました。
公益社団法人女性の健康とメノポーズ協会という団体が運営しており、申し込みもこの団体のサイトから申し込みます。受験料は10,000〜14,000円+テキスト代です。
資格については以下のように説明されています。
健康教育・研修の企画のため、ダイバーシティ推進、働きやすい職場づくりなどを目的に個人だけでなく、企業の団体受検なども増えているようです。
今年の10月には、福岡県北九州市が自治体初の団体受験を実施したとのことで、ニュースになっていました。
受験後、合格者は2種類の認定資格を取得することができます。
関心をもった背景・動機
私自身、前職は女性向けのヘルスケア媒体の出版・編プロ、現職は法人向けの産業保健・健康経営のソリューション支援を展開する会社、それぞれマーケティング・広報を経験してきていることもあり、長らく健康・ヘルスケアに関することにはアンテナを貼っている人間です。
「女性の健康」がなぜ注目されているのかはこのあたりの記事を読めばわかります。
仕事との関連があるという前提の影響は大きいですが、「多様性が認められる社会」「多様な個が当たり前に・らしい選択をできる社会」という個人のライフテーマ・パーパスがあり、多様な「女性の健康」を社会・企業がどう創ることができるのか、というのはかねてから大変関心があります。
その自身の問いについて思考を深める機会として、本検定を受験することを決めました。
(プライベートへのお役立ち度、試験の柔軟性もプラス要因でしたので、以下に補足しておきます。)
勉強はいつだってやりたいし、キャリアのためにも投資すべき対象ですが、恥ずかしながら今の自分は幼い子を3人育てながら働くだけで精一杯というのがリアルなここ数年間です。週末は完全に仕事から離れてデジタルデトックスでストレスコントロールしたいタイプなので、勉強とはいえ「仕事」を思い出すことで与えられるストレスは極力減らしたい。そういう意味では、プライベートな時間で「女性の健康」を勉強することは、すなわち自分の健康・家族の健康のことについて勉強することなので、罪悪感もストレスもなく勉強できます。
講座に通うことは負荷が高く、試験日が子どもの習い事・行事(が多いシーズン)と被ることもしばしばあるため、【自己学習・オンライン試験選択可・受験日が他の予定と被らなさそうな時期】という条件はとても良く、後押しになりました。
実際に勉強してみて
海外の先進事例や協会の調査を参考にした日本の現状深掘り、年代別の女性の健康問題などをテキストとオンライン講座で学ぶことができます。男性の健康についても触れているパートもあり、関心深いところです。健康経営におけるポイント、最新の法改正の内容(産育休、男性の産育休など)など網羅性は高いと思います。テキスト1冊を入手するだけでも「女性の健康」に取り組む企業の方には価値があるのではないでしょうか。
自分の経験した年代・体験については既知の内容もあると思いますが、女性にとって自身が体験していないこと・これから体験する可能性がある年代について学べる内容になっています。私のことで言えば、60-70代のパートから、親の介護の観点でも学びがありました。
女性ですら知らないこともあるので、ヤフーのように男性管理職に受験させる、というのは結構思い切った施策で、だからこそ変革が期待できそうだな、と発信を継続的に拝見しています。
【勉強時間:1ヶ月程度】
前提の知識がある方は改めて復習する程度のパートも多いと思います。一方男性においては、試験に合格するレベルで知識をインプットするのは難しいと思います。
テスト自体は選択式ではありますが、用語や数値などを覚えておかないと回答できないところもちらほら。
小項目ごとに振り返りテストもあるのでうまく活用すると良いと思います。
学び・気づき
自分の経験していない年代の女性の健康課題について、その治療法・対処法など、新しい知識・学びも当然あるわけですが、ここでは「女性の健康を社会・企業がどう創ることができるのか」という問いに対しての気づきを書こうと思います。
知ろうとする姿勢・理解をあきらめない姿勢
女性に限らずですが、「健康に気を遣うならこうすればOK」というアドバイスが誰しもに当てはまりません。状況は個々で違うし、選択だって多様な価値観に基づくもの。同姓でも経験してないことは本当の意味では理解できないと思います。なので、「女性の健康」について、男性が理解することは正直難しいと思います。理由は簡単で、女性ではないから。
でも、「自分は経験してないからわからない」「自分はまだ若いからわからない」「男性だからわからない」と言えば、そこで終わってしまいます。上司と部下の間であればその時点で壁ができ、信頼関係の土台は不安定になりえますよね。
社会も職場も人と人との関わりで成り立っているわけで、ダイバーシティ・インクルージョンを実現しようとすれば、知ろうとする姿勢・理解をあきらめない姿勢でそれぞれが存在することがとても大事です。
女性活躍・女性の健康に関して、男性上司による理解・マネジメントが問題視されることが多々ありますが、経営陣や上司の知ろうとする・理解を諦めない姿勢がもし見て取れるようなら、コミュニケーションも変わってくるのだと思います。
相手を尊重するコミュニケーション
テキストでは「アサーティブコミュニケーション」という手法が紹介されていました。
「女性の健康」に関する問題は、女性自身の健康問題なのではなく、職場の心理的安全性が欠如していること・コミュニケーションからくる関係づくりがうまくいっていないことに起因するということで、実体験からも共感しています。
攻撃的すぎてはダメ、全く主張しないのもダメ、寄り添いすぎてもダメ。今回のテーマに限らずも、多様性時代のコミュニケーションのスタンダードになってくんでしょうね。
男性の立場から受験を通しての学び・気づきについては以下が納得感高いと思うので、リンクを載せておきます。
これから
実は今年の春から自社の健康経営PJのメンバーにもなりました。自社で働く社員の健康をどう創っていくのか、その中で「女性の健康」も一つのテーマになっています。
完全には理解できなくても、少しでも知識がある時と全くない時とはコミュニケーションも関係づくりも変わっていきます。女性自身が、そして周囲・職場がヘルスリテラシーを高めていくことはまず前提になるため、知るための機会づくりをどうアレンジしていくのが良いか、色々と模索を始めているところです。
「より働きやすい職場」を目指す時、どう仕組みに落としていくのが良いのか、これこそが一番難しいところだと思います。
この学びを発揮しやすい職場・ポジションにいることを活かし、社内外の課題に目を向け、「知る機会づくり」「仕組み」に対して働きかけていく2024年にしたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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