マガジン「みんなのアートコラムまとめ」に寄せて
先月から始めたマガジン「みんなのアートコラムまとめ」管理人(偉そう)のとるてです。
なんと先日からスージー・ワイさんが私とは別に「#アート 記事まとめ」というマガジンを始められて、私とは違う専門的な視点で選定されたアート記事を探さず読めるようになりました。
おかげさまでこのマガジンは、めでたくほぼ管理人の私物と化しました。というわけで毎月、マガジンに追加させていただいた記事の中からテーマを決めて少しピックアップし、ゆるい感想文のようなものを書いていこうと思っています。
まず今回は、初回ということと、「#アート 記事まとめ」との差異を示すことを兼ねて、改めて追加の基準や私が求めるアート記事とは何かについてここに記しておきます。
きっかけと目的
おおもとを辿れば、アート記事を意識するようになったのは、下のnote公式記事がきっかけだったように思います。
やっとか、という感覚でした。これを機に、おすすめタブで美術館の公式アカウントを見る機会も増えたんじゃないでしょうか。
にも関わらず、スマホ版のnoteアプリにアート関係のタブはないし、アート記事をまとめた公式マガジンもないし…で単純に不便だなと。
まあ私にとっては「みんなのアートコラムまとめ」を始めたから便利になったなんてことはなく、むしろ手間が増えたばかりですが…おかげでこれまで読むことがなかったかもしれない記事にたくさん出会うことができました。
また、マガジンを始めるにあたって記事をいくつか読んでみると、noteには「現代アートの良さが分からない」「素人なりの美術館の楽しみ方」など、専門的な勉強をしていない方がアートに言及するケースも多いことが分かりました。
このマガジンでは、私のような手軽にアート記事を読みたい方や、アートはよく分からないけどその手の記事を知りたい方などにとって、より多くの、気づきのある記事を見つけるきっかけになることを大きな目的としています。
当マガジンで扱う「アート」とは
アートの定義とは何か、という入り組んだ話ではなく、「みんなのアートコラムまとめ」で扱う予定のジャンルについての話です。
現状、ここではアートの中でも一般的に「美術」に含まれると考えられる内容の記事を取り上げさせていただいています。具体的には、
・絵画などの平面作品
・彫刻
・インタラクティブアート
・インスタレーション
・(芸術としての)写真
・アートの概念について
・美術教育や子供のアート
などです。音楽、演劇、建築、などはできるだけ除いています。イラストレーションやハンドメイドに関しては、美術的な側面に触れる内容であれば追加する場合もあります。アートという言葉の定義云々は一切関係なく、ただ私が美術を扱いたいからというだけに過ぎません。
ではなぜマガジン名に「美術」ではなく「アート」を使用しているかというと、「芸術・アート・美術が分からない」という記事も追加しているからです。
統計を取ったり見たりしたわけではありませんが、芸術が分からないと感じる方にとって、「美術」よりも「アート」の方が取っつきやすい傾向にあるのかなと感じています。
もちろん逆の方も多いだろうとは思いますが、少なくともnoteでは「#美術」よりも、定義が広い「#アート」の投稿数が7倍以上(10月現在)となっていて、より馴染みがあるのだろうと推測しました。
この幅はできるだけ広げることなく続けることができたらいいなと思っています。
アートコラム記事の追加基準
基準、と言うとまた偉そうなんですが、好き勝手なコレクションは個人でブックマークやらすればいいのであって、noteのマガジンのような共有されるものはある程度の基準があった方がニーズに応えられるはずです。
マガジンを始める際には、下のつぶやきで最低限の基準を示しておきました。
基本的にはここに書いた通りなのですが、1ヶ月運用した中で、より細かい基準が自然と定まってきています。
・宣伝が主ではない
最終的に宣伝へ落とし込むものはいいんですが、最初から「個展やります」「雑誌に掲載されました」といった宣伝のみの記事は、趣旨に合わないので除いています。
・記事1本で話題が完結する
前編/後編くらいなら両方追加してもTLが荒れることはありませんが、①,②…と終わりが見えないものとの差がつけづらいため、平等に選出するという意味で2本程度で完結するものもできるだけ追加しないようにしています。
・基本的に専門的すぎず、誰にでも読みやすい
先に書いたように初心者もターゲットに含んでいます。なので基礎知識がなくても読めるものや、学術的でない考え方を元にしているものも含めています。もちろん、明らかに事実と異なることが書かれていれば追加できませんが…。
・1記事につき1テーマで書かれている
日記のように色んなことを書いているうちの一節にも、琴線に触れるようなものはあるのですが、残念ながら趣旨に合わないのでスキだけしています。
・作品などをただ紹介するだけではなく、個人の思想や個性的な注目ポイントが反映されている
これが最も重視している点かもしれません。テーマが筆者なりの視点でピックアップされていたり、筆者ならではの解釈が加えられているものを多く取り上げています。
というのも、私自身現代アートのような思想ゴリゴリ系アートが好きなこともあり、noteの記事でも筆者の想いや考え方が反映されたものを好む傾向にあるみたいです。当マガジンを開始して気がついた部分でもあります。
失礼ながら単純な紹介は誰にでもできるし、ほとんどの場合先に誰かがどこかでやっています。もちろん私も、紹介記事で作家や美術館を知ったり手軽に知識を得たりすることはあるので、これらを否定するものではありません。ただ、このマガジンには合わないと考えることにしました。
美術に関連する記事はそれなりに読んでいるつもりですが、マガジンに追加しなかったからといって良くない、ということは全くありません。気に入ったのに追加できなくて残念に思うことも多々あります。その場合はスキひとつで許してください。
「#アート 記事まとめ」のご紹介
先日私のマガジンで厚かましくもスージー・ワイさんのこちらの記事を追加させていただいたところ、後日ご本人が、私のマガジンをきっかけに「#アート 記事まとめ」を始める決断をされたとご報告くださいました。
下の記事で私のマガジンについてもご紹介いただいています。ありがとうございます。
スージー・ワイさんは私よりも深く西洋美術史を学ばれているため、キュレーションの偏りが少なくなっています。普遍的なものや専門性の高い記事を読みたい方は、私のマガジンよりもこちらをおすすめしたいです。
そしてこちらのマガジンの大きな特徴は、テーマである「アートの定義」を考えるにあたっても重要となる、著作権の問題にしっかり向き合っている点です。
私も「みんなのアートコラムまとめ」を始めた時は気をつけようと思っていましたが、良くないと分かっていながらも途中から「ルールが守れない人に面白い記事が書けるわけはない」という思想のもと気を使いすぎるのはやめてしまいました。私は気にしいなので細かくなりすぎると長続きしないんです。細く長く続けることを優先しての決断です。
反対に、スージー・ワイさんはしっかりルールを守っている記事のみを選ばれているので、より信頼できる記事が集まっています(私のマガジンに追加された方が非常識だって意味じゃなく、ね)。
恐れ多いことに、私のマガジンとできるだけかぶらないようにしてくださっているようです。申し訳ないなと思いながらも、私は気軽にポンポン追加するスタイルは個性と考え、基準を厳しくしすぎないよう心がけています。というわけで、興味がある方はぜひどちらもフォローしていただけたら幸いです。
○
さて、ここまで読んで「アートコラムのマガジン始めたことは分かったけどそういえばお前誰だよ」という方は、下の記事をお読みくださいまし。大したヤツではありません。
9月に掲載された記事の感想文はまた今夜あたり投稿しますね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。コメントをいただけるととっても喜びます。 サポートしていただいたお金は、アーティストさんの未来のために使用させていただきます。