転がってもらうしかない。
入浴介助のストレッチャーから更衣用のベッドに移乗する場合、脚に力が入り立って移乗ができる人は立たせて移乗をさせることもありますが、脚に力が入らない人は身体の下にバスタオルなどを敷き、バスタオルで身体を持ち上げています。
( バスタオルは破れて身体が落ちる危険があるため推奨されていませんが、移乗用の板がない場合に代用されています )
標準的な体型や体重が軽い人の場合、介助者は頭部と脚部に別れて2人で行います。
しかし、ふくよかな人に対しては身体の左右に更に人員を配置し、 3人4人と必要な人員が増えていきます。
Jさんは80代のおばあさん。
車椅子を自分で動かすことが出来ますが移乗は全介助。
身長は150cmくらいですが、体重は90kg以上。
脚に力が入らないため持ち上げる介助を要します。
60kgくらいの利用者さんを移乗させる場合、腰に負担をかけないよう3人以上でやることが多いのですが、90kgとなると4人でも厳しくなります。
腰に問題がなく、力があったとしてもバスタオルが破れる危険がとても高いため移乗の際はヒヤヒヤします。
実際にバスタオルが破れたことがなん度もありました。
身体を直接持ったらどうか?
風呂上がりの身体は滑りやすいのと、皮下出血や骨折等の危険があるため選択できません。
ベッドとストレッチャーの高さを揃えるか、ストレッチャーを少し高くしていますが、持ち上げることがすでに危険な行為に思えます。
そのため、入浴介助の際はどのように移乗すればよいかが常に悩みの種となっています。
板を購入してもらうのが一番良いのですが、利用者1人のために使うのでは購入してもらえません。
持ち上げるのが無理ならどうする!?
持ち上げなければいい!
転がってもらえば良いんだ!
腕を動かす事ができ、身体はクッション性抜群のためベッドとストレッチャーの隙間を無くし、バスタオルを敷いて挟まれないようにすれば安全に転がって乗り移れます。
利用者さんが職員に気を使うことなく、職員の負担が無くなればwin-win。
看護も介護も『 自分で出来ることは自分で 』が基本のため、自分で出来る方法を見つけてあげることは大切なことですよね。( 建前 )
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