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【企画参加】 内股色 〜 色見本帖つくります②

 

 南天の実を貰ってからというもの、徳次は毎日のように店へやって来た。女将さんも気づいているのかいないのか特に何とも言わない。今では文香も慣れたもので、裾を摘んだ足先が見えると七味を盆に乗せるようになった。

「女将さん、今日はちょいとこの娘を借りるよ。」

と言うと、ふんわりした包から南天色の襟巻きを出した。文香の白い首を見て、

「これを巻いて鎮守さんまで。」

女将さんは半ば呆れたように、はいはい、いってらっしゃいませ。と言って二人を見送った。

 路地へ出ると徳次はしっかりした体格らしく歩幅も大きい。文香はやや後ろを小走りについて行く。店からすぐの烏森神社への道が文香にはとても長いものに感じた。

 小さな鳥居をくぐると徳次は几帳面に頭を垂れる。文香も真似をし後に続く。

 「ここは芸能の神と崇められている天鈿女命(あめのうずめのみこと)をお祀りしている数少ない神社だよ。」

脇の立て看板には、
『 御利益
必勝祈願の成就・商売繁盛・技芸上達・家内安全』と記されている。多芸好みの徳次らしい。

「手を出してごらん。」

言われた通りに右手を出す。徳次はその長い指先を自分の手にとって、さも大切なものでも見るように丁寧に確かめながら愛で、手の平をゆっくりと太い親指の腹で触って撫でた。まるでそれは今まで感じたことのない愛撫のようで文香の子宮を締め付けた。南天色の襟巻きに鎮めていた白い首が上気して思わず冷たい空を仰ぐ。思わず口びるを半開きにしてその熱い感覚を味わいながら、

「徳さんっ...」
と漏らすと、
「文香っ...」
とすかさず徳次がその細い指を大きな手の中へ包み込んだ。弾力のあるその手の温もりは文香を夢心地にするのに十分だった。

 暫く放心の体でいる文香の手の中に徳次が五円玉をそっと置く。御縁があるよう願掛けなければ。自分は徳次を思うと胸を焦がす。神様、この焦げた胸、徳次にさらけ出しても良いのだろうか。それよりも、白い脚を投げだそうか。いやきっともっと上、太腿の辺り。弾力があり柔らかく触れればしっとり吸い付くような内股の。

「徳さん、あたしの内股色いつか見てくださいね。」
「!!!!!!!」

 突拍子もないことを言う子だ、とよく母に言われたものだ。しかし徳次には気持ちを隠したくなかった。内股のほろほろと桜色に染まってゆく様を見て欲しかった。できる事ならその先もっと奥までも。あの縁起物の五円玉から先が見通せるかのように。



〈本日のBGM〉
ディア・オールド・ストックホルム /  
ポール・チェンバース





今日もこちらの企画に参加しておりますん。




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いやぁ、もうちと違うところに落ちる予定だったんですがねぇ...
こう、もっと、あはん♥で いやん♥な感じを狙ってたんですけどねえ...

ま、それが文香の魅力、という見方もできるんです。というオトナの恋愛小説執筆中💋



あはん♥

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