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【シネマでおジャマ】デンマーク映画 / アナザーラウンド (2020)


フランスヘ行こうか、と思い立ったのはきっとフレンチ・シネマが好きすぎて。
居ながらにして、フレンチ・シネマの舞台の街を訪ねるシリーズ。
二本書いて暫くご無沙汰でしたが、帰国の機内でコレを見てぜひご紹介したくなりました。
今回のこの映画フレンチ・シネマではなく、珍しいデンマーク・シネマ。オイシイのはペストリーだけじゃない😍

さあ、ど〜ぞご一緒に。





数ある映画の中からコレを選んだ理由は2つ。

①タイトルに惹かれて。
原題は『DRUNK』で、直訳すれば「呑兵衛」。
一瞬でビビッ!と即決。邦題は英語タイトルに従い『アナザーラウンド』というやや前向きに、見た後から意味のわかるような付け方。Bunkamura辺りでやってそうなヨーロピアンな香りプンプンですが、実際にはアルコールの香りがプンプン。

②主演俳優に惹かれて。
最近の『007 カジノ・ロワイヤル』片目のル・シッフル(これは仏語で数字の意味) でハリウッド進出。かなり知名度もアップした、生粋デンマーク人マッツ・ミケルセンが主演。元ダンサーのしなやかな身のこなしに、ややクールな眼差し。ヨーロッパで最もきちゃない言語と言われているデンマーク語ですが、彼のニヒルな口元からだったら結構よじれる〜。

姐さんは既に、2002年の『オープン・ハーツ』で恋に落ち、長めのもみあげによじれ隊。


で、いきなりやっちゃってます。
北欧の常識、冷やっこいウォトカとキャビアをべろん。
これからべろんべろんになることも知らないで。
それに反するような温かみのある灯りで彫りの深い眼差しを捉えていてよじれる〜。


この温かい眼差しと、ナチュラルなカメラワークが、デンマーク・シネマの魅力であり、マッツの魅力なんですね。あはん♥


さて、どんなお話かというと。

冴えない4人の高校教師。詳しくは語られていないが恐らく昔からのマブダチ仲間、という名の呑み仲間。それぞれ、体育、音楽、哲学、歴史の担当で。歴史担当に至っては面白くない授業に生徒・父兄からもクレームが。
そこへ「ヒトの血中アルコール濃度は常に0.05%が理想らしい」というノルウェー人哲学者の理論を発見。そんな事聞いたら証明するため実験したくなるオトコたち。
早速朝から呑み始め、常に酔った状態を保つと、お仕事の効率も良く、カラダも漲って来る、とか。


ホンマかいな! 
って思ったでしょ?
だから実験してみないと。

ここでまず、呑んでいたビールを吹き出してしまいそうなのが、このアルコールについての理論の提唱者が、「ノルウェーの哲学者」というところ。いわゆるヨーロピアン・バージョークかっ!

大きな声じゃ言えませんがね、一応「北欧5国」とか言われたら、みんなで仲良くしよう😊とか思うじゃないですか。
いやせめて「スカンジナビア3国」だけでも足並み揃えよう、とか思うじゃないですか。
だけど、ノルウェー割と我が道を行っちゃってます。(昔から)
国民性なのでしょうか。
詳しくは他の方に譲るとして、昔から「中立国志向」。しかも2度の否決を経て、EU非加盟国。
パリの時計屋さんも、ノルウェーのお客様には免税手続きを適用。
それから一応日本と並ぶ捕鯨国。
なんてことから、「ノルウェーの哲学者」= ちと変わってるよな、アイツ。と言ってるデンマーク人だって少数派。ぐらいの表現だと言えるのではないでしょうか。

そして、この映画主演のマッツの別名は『北欧の至宝』。そのデンマークは地理的に北欧の一国。

アイスランドまで入れれば「北欧5国」で、元を辿ればバイキングが暴れていた辺り。
そのアイスランドにはビョークが居るけれど、デンマークにはアクア、ノルウェーにはa-ha、スウェーデンにはアバ、と皆、から始まる名前がお好き。そしてフィンランドにはユーミンが、いやムーミンが居る。

まず音楽を語るなら、デンマークのミュージック・シーンは結構シーン...としています。
上に挙げたアーティストの中でも「アクア」なんて知らんな、という方。
知らない洋楽はやすやすさんに聞きましょ。



コレ、聴いたことありますよね。(若い方を除く)
それ以外は依然としてシーン、としておりましたが!
この映画が2020年のアカデミー賞を受賞したことで、メインテーマを歌ったこちらのグループの株もグーンと上昇。

最初はそれ程パッとしませんでしたが、今じゃ、エンドレス。
コペンハーゲン出身のスカーレット・プレジャー


シンプルなギターと、ややふてくされているような歌い方が、トム・ウェイツを彷彿とさせます。

It's OK.

アルバムも数枚出ておりますし、なかなかのスマッシュヒット。この辺でダニッシュ・ポップ世界の舞台へガーンと出る。かも!

ちなみにフレンチ・ポップスの若手注目株、シュザーヌがフランス語バージョン「J'fais ma life(ジュ・フェ・マ・ライフ)」で参加してます。


もう一曲の注目曲はお馴染み(若い方は除く)。
'70sファンクの名曲、ザ・ミーターズの『シシー・ストラット』。
これはパパ・ファンクと呼ばれるアート・ネヴィルが昔居たバンド。

これを聴きながら、若くないおっちゃん方がしげしげと呑みまくり、べろんべろんに酔っ払って行くところがよじれます。



そこで姐さんが注目するのがコチラ👇
ね〜、ナニ呑んでんの?


マスター・ホームバーテンダーに欲しい、マッツ先生が作っているのは、日本ではなかなか呑めないと言われているカクテル、サゼラック😍😍

さて、その中味は?

・バーボン
・アブサン 
・ペイショービターズ 
 (この2つは薬草ニガ系リキュール)
・ブラウンシュガー

これを、どっしり太いロックグラスに入れたら、オレンジピールをゆっくりとグラスの縁に絡みつけるように塗りたくるん。あはん♥

だんだん出来上がってきてます。
現在アルコール濃度、1.8%。

そしてもう一点の注目はコチラ👇


コレはもうほぼ職業病。
どこの時計?
時計屋さんは気になっちゃうんですyo!

デンマークはミュージックシーンはシーンとしていますがデザインに関してはかなり評価がビンビンなことで有名。
時計も然り。
いずれにしても北欧時計は、洗練されたミニマルデザインの中にしっかりと個性があるのがポイント。

デンマーク産と言えば、まず思い浮かぶのがSKAGEN(スカーゲン)。ベルトが簡単に取り替えられるのでヒット。ただし現在はアメリカ企業に。

アメリカ企業になったことを考えると、ちとこのセンはないか。
しかもこの時計、ロゴが3時の位置に。

もう一つは、NORDGREEN(ノールドグリーン)。2017年創業のニューカマーで、デザイナーが巨匠、ヤコブ・ワグナー。家具のデザインなどにも進出中。

映画の中でマッツ先生のあはん♥な腕につかまってるのは、10時08分にがばっーと開いた長ーいおみ脚の間に覗くロゴ。
ということはこっちか。
ただどうも針が長めに見える。

とするともう一つ、可能性があるとすればダニエル・ウェリントン。しかしこちらはスウェーデン産。

いずれにしても、マッツ先生のウス〜い口唇のようにウス〜い時計がお好みの方にはオススメの北欧時計3選。


そして最後には未来へ向かってダイブ!


と付けたタイトル『アナザーラウンド』。


さてと、そろそろ姐さんも呑み始めようかな。


あはん♥





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