パリ・シャンゼリゼ ウインドーショッピング【7】🎵ストーミー・ウェザー
クリスマスも終わり、日本ではさて、もうすぐお正月。とばかりにお琴の音があちこちから聞こえる年末の風景。
パリでは大抵の方たちは郷里へ帰り家族とクリスマスを迎え、まだ仕事には戻られておりません。
まだ、というよりはこのまま大晦日、新年も迎える方も多いので、街は案外がらん、としています。
がらんとしているのはそれだけが理由ではありませんが。
そして、年末恒例とでもいうぐらいによくあるのは、嵐です。ひどい年には列車も止まったりして迷惑かけてくれます。
私は昔この年末嵐で大変な目にあったのでコレが結構コワイんです。
パリ市内でも風速85メートルということだったのでご想像いただけるでしょうか。
私の働いているお店の前のクリスマスツリーは、風で倒されてました。
こーんながらんとしている時は、いつも人の多い所へ行け。(2020年の教訓)
なので今日は、いつも列が長くてなかなか買えないマカロンを買いに行きました。
この時期ならでは、クリスマス限定、金銀マカロンもあります。
マカロンもいいけれど、本当はどーしてもクロワッサン・オ・ザマンドが食べたくなったからです。
これはサクサクな普通のクロワッサン。
オ・ザマンドは、粉末アーモンドがたっぷり中に入って更にお砂糖で固めてあるような非常に甘いクロワッサンです。
こういうやつ。
私は普段甘いものよりお酒好き女子なので、たまに食べたくなるけれど、食べると頭がガンガンするほど強烈。
そしてこれにはもう一つ甘ーい思い出。
パリに来てからできた、写真を勉強中のめちゃくちゃシャイな韓国人のボーイフレンドが買ってきてくれた朝食。
...と昔話は置いといて。
いざ、私のクロワッサン・オ・ザマンド。
しかし... えー、今日はもう売り切れ。
って、一体いくつ作ったんだろう。
しかたないので、マカロンでお茶を濁す。
ちょっと潰れちゃった、一番好きなピスタチオ。
白っぽいのがオレンジの花風味。
茶色は塩キャラメルとココナッツ味。
でも昼食用レストラン・チケットが使えたのでタダ。
ま、いっか。また来よう。
フランスの会社員は大抵雇用主と従業員の折半でチケット制の昼食代が出ます。
今はレストランも閉まっているので、こんな所で使えて嬉しい。
こんな風の強い日に思い出したのが、この嵐と同じ位パンチの強い、ブルースのママ、エタ・ジェームスが歌う「ストーミー・ウェザー」。
ブルースの良質レコードレーベルと言えば、シカゴのチェス。そこから1961年に出た彼女のデビューアルバム。
♪ウー、ウー、アイムソーブルー♪
で始まるこのアルバムはR&Bチャートで2位までいってます。
その中の一曲、「ストーミー・ウェザー」
何故か知らないけど
空にお日様が見えない
嵐だわ
あいつが一緒じゃないと
ずーっと雨が降り続いているのよ
と、あいつが嵐のようにいなくなってしまって、
アタシの心もカラッぽよ、という歌。
その証拠にアレンジはストリングスですっきりと。
このパンチある歌唱と流れるようなストリングスのギャップが絶妙なコンビネーション。
ガランとしたシャンゼリゼ。
夜にはこの嵐、"ベラ"も去って行きました。
この曲聴いて気持ちもすっきり。
空にはお月さま。
もうすぐまた満月だね。
それではまた。