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パリさんぽ #25 〜 ブルー・ブルースの夜は更けて


定期便となりつつある、展覧会でよじれる姐さんシリーズ。
今回またもいつもの友に伴って、オトナのアートでパリ by Night。

「姐さん、また新展覧会のオープニングよ。行くでしょ? 夜、空けといてね。」

ほい来た、がってん承知のスケよ💪
だけどその日は既に閉店までカラダ空かないの。
20h30頃になるね。

「大丈夫。バーは22h30までだし、展覧会の方も23hまでオッケーです。」

おぉ、さすが夜遊び大好きパリジャンをよくご存知で。 
ついでに姐さんがアペリティフを必要としていることも。

姐さん的にはこの明かりを見て、思い出したのが、このジョニ・ミッチェルの'71年のアルバム『ブルー』。

お名前も非常に似てますしね。
Joni Mitchell と今回のJoan Mitchell。
聴きながらイキましょ。

さて、とっぷり日が暮れてからのフォンダシオン・ルイ・ヴィトン。
あはん♥
姐さんの好きな "太陽の黄色と海のブルー" の組み合わせが浮かび上がる。

おフランス人に言わせると、太陽☀は「黄色」。日本人的には赤が普通なんですが、お子ちゃまたちも絵を描かせると黄色のクレヨンで描きます。

娘ちゃんが小さかった頃、絵を描いていて、
「お日様は赤くないの?」
「ママン、お日様見てごらん、黄色いよ。」
「...ん、確かに。」
ってことがありました。

ちなみにそれと同じようなエピソードで、
「信号、青に代わったからGOよ。」
「ママン、青じゃなくてみどりでしょ。」
「...ん、確かに」
ってこともありました。


印象派の画家も確か...

ゴッホ『種まく人』 1888年

この人のお日様もサンサンとした黄色。
そうなんですよ、ゴッホン!
ゴッホは黄色フェチ☀

超有名な『ひまわり』も、
『自画像』の麦わら帽子も、
カフェの灯りがとてもキレイな『夜のカフェテラス』も、
おまけに自分の住む家も。
黄色、黄色、黄色☀大噴出使用中。
そしてそこへ合わせるのは、ほぼお約束のブルー。ま、『ひまわり』だけは同系色の緑も入っていますが。
上の『種まく人』でも点描描きのようにブルー入れてあります。

ついでに言わせていただきますと、皆さん、『色相環』という言葉お聞きになったことがありませんでしょうか?
いわゆる色のパレットみたいなもの。

色相環パレット

まず、3原色で赤、青、黄色。
その間を補色で埋めていくと色のパレット出来上がり。
◯で囲んだのが近い色で「同系色」。
□で囲んだのが向い同士で「反対色」。
お向かいさん同士はコントラストがはっきりするので、「合う色」というのが定説。

なので「黄色」と「ブルー」はとっても「合う色」なのでございます。

姐さんもネイビーブルーのショートジャケットには黄色のスカーフを、白地にブルーのボーダー入りマリンセーターには黄色の革のジャケットなどを合わせておりますん。


そして今回の展覧会、『巴里のアメリカ人』である抽象表現主義の女性画家、ジョアン・ミッチェルさん。
この方はいったい何色がお好きなのでしょうか!?


抽象表現主義というと真っ先に名前が浮かぶのが、ジャクソン・ポロック

もちろんこちらもいつも現代アートを発信中のchiakiさんのご紹介で。

キャンバスを床に広げ、刷毛やコテで空中から絵の具を滴らせ線を描く、アクション・ペインティング

なんだかポロック本人とウリ2つかと思える程の、渋系俳優エド・ハリス主演の映画もありました。

でもってまたトム・ウェイツの歌声が沁みるんです。


そして、フランツ・クライン

ポロックよりももっと骨太で、男気の強い感じが特徴で。
あはん♥な姐さん好み。
コレなら壁にかけて見つめられていても、いや見つめていてもハッスルしそう♥


そしてもう一人はバクハツした女達を描かせたら、この人を超える人はいない、ウィレム・デ・クーニング

この方は、ピンクとオレンジの色使いがお好きなようね。同系色を使いながらも、造形はキレのある感じで見る者をハッとさせます。
姐さんの中では、彼=この2色が基本。


大変お話が脱線しているようですが。
姐さん!

行き当たりばったりに喋らせてるとどこまでイっちゃうかわかりまへんでー。
さてさて、本日の展覧会。

そして中へ入ってみますと、いきなり掲げられております、ジョアンとモネのお写真。

ややオメメ、パチパチな姐さん。
そこへ、友から一言。

「ジョアンはね、モネの大ファンだったのよ。それが高じて、モネのジヴェルニーのアトリエの近くに自分もアトリエ構えたんだって。今年は彼女没後30年に当たるんだけど。生きてたら、ふたりこうして同時に展覧会ができて、さぞかし喜んでるだろうにねぇ...」

と涙ぐむよな解説が。


パリから北西へ約80km、車で小一時間で行かれる、今でもモネのアトリエとキレイな庭園が残るジヴェルニーと、そのモネがもともと住んでいたセーヌ川沿いの小さな町ヴェトゥイユは、車で20分程の距離。
ジョアンはそのヴェトゥイユにアトリエを構えます。


そりゃあねぇ、好きな人の側にいたいよねぇ。
同じ景色を見て、同じ感動を味わって、同じ空気を吸う。同じテーブルでご飯を食べて、同じブランケットに包まれて、同じ夢を見る。
そしていやん♥あはん♥もっと♥きゃう〜ん♥
...って、失礼。妄想機関車爆走中。

そんな妄想してないでイキますよ。

きゃうん♥ステキなダンスフロアかっ!
いつもはコンサートホール、今夜はパーチー会場。
前回のルーフトップテラスとは違う力の入れ様。
ま、今日はもう寒いしね。
ココでも力の入れ方違うの一目瞭然。
シャンパンも、どんどん出てきますー。
どこの美術館も夏休み明け、秋一番の展覧会がイチオシですからね。ご招待客の数が違うわ。
お外にも出入り自由。
この水のある空間がスキ。



入場一枚目がこちら。
お日様が輝くようなステキな黄色によじれますん。
やっぱりポロック入ってるよね。
ん〜、いいね〜。
パッションを感じるね〜。
青の分量が多い。
パステル調より原色系が好みだけど、
右下の赤が全体をシメてる。
黄色系はスキだわ。
暖かくなって元気が出てくる。
おー、コレはよじれる。
絶妙な青と黄色のバランス。
おぉ、美しいパリジェンヌ。動かないでおくれ。


アトリエでのジョアン。

色、動き、リズム、素材が相まった「自然への喚起」が彼女のテーマ。


襖が開いていくような奥行きを見せる展示方法。
いよいよ本家大御所モネの登場だ。
圧倒的なこの睡蓮も基本はブルー。
バラバラになってしまうことを恐れたモネの息子が作ったスタンプのモネ直筆サイン入りトリプティック。
おぉ、こんな近距離で見られるとは。
白フェチのモネ、別名「白の魔術師」健在ですな。
ジョアンのはトリプティック(三面)でなくて四枚綴り。
ヨーロッパではいつでも3が重要な意味を
担っていましたが、トリプティックも然り。
教会へ行くと必ずあるのが三面の宗教画
一番ラスト、来ましたトリプティック。
色の対比がよじれるコンビネーション。


やっぱ、ジョアンの好きな色はブルーでしょ。
ブルーフェチね。
そう言えば、おフランス人の最も好きな色、と言えばブルー。
そして国旗の中にも入っている三色🇫🇷の意味は?

ブルー  自由
白    平等
赤    博愛

そうです、自由を愛するおフランス人、ブルーが一番お好きなのだそう。


やれやれ今夜も夜が更けてまいりました。
ブルーなブルースでブルブルしながら夜明けを待ちましょうかね。


やはり、コレですヨ。



ブルー・ブルースよ。
あはん♥

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