【シネマでおジャマ】 ベトナム映画 / 金色の蝶々のいる木 (2023)
フランスヘ行こうか、と思い立ったのはきっとフレンチ・シネマが好きすぎて。
しかし最近は、見たいおフランス映画が見つからなくて。
そこで以前デトックスでもしたように癒やされた経験のある、ベトナム映画をチョイス。
ベトナムはかつてインドシナと呼ばれ、おフランスの占領下に。
そのため町の建物がおフランス風であったり、バゲットサンドを食べたり、中には上手におフランス語を話す人も居たり。
またベトナム戦争の時には多くの戦災者を受け入れたことから、パリにもベトナム系おフランス人は多い。今ではまるで兄弟のような関係。
ただし姐さん、憧れながらもベトナムへは行ったことがなく。
それだけに、あのの〜んびりした中にも時々喉に何かが詰まったような言葉を聞くと、どこか桃源郷な響きを感じるベトナム。
そんな雰囲気によじれるカンヌの審査員たちは多いらしく、この映画も今年のカンヌ映画祭でカメラドール賞を受賞。
ファン・ティアン・アン監督の『L'arbre aux papillon d'or(金色の蝶々のいる木 ) 』に、癒やされたかった姐さん。
実際のところは、癒やされるどころか、度々押し寄せる眠気に襲われ、夢の国の入り口でふらふら...
何しろ上映時間182分=3時間の長丁場!
げっ! そんなに長いん!?
けどいつもボリウッドで鍛えてるから大丈夫でっしゃろ。
と軽い気持ちで見始めたものの...
ささ、ちと見てください、予告編。
...てね。いや、ナメとったーーー😪
この予告編は良くまとまってます。
ベトナム戦争を経験した老人の話を聞いたり、ベトナム人の好きな闘鶏に出すニワトリの生態を追ったり、ドキュメンタリー風である場面。
尋ね人のつもりで出会った老婆の前で、催眠術にでもかかったように話に引き込まれ、よくよく気がついてみると周りには誰もいなくなっていて激しい雨が叩きつけてくるばかり。
ジブリ映画にも変わった老婆がよく出るが。
湿った山奥の、靄に包まれた木々の様子も墨絵の如き素晴らしく、静かに流れる川の水は澄んでいていつまでも眺めていられる。
舗装されたばかりの道をゆく、HONDAのスクーターを追うカメラ。これは暑いアジアンロードムービー。
それだけに!
ある批評家は、
「ラルゴモードで見事な3時間!」
また他の批評家も、
「偉大な映画監督の誕生への感動。
そして神秘的な衝撃。」
そして姐さんの批評は、
「眠気と闘うことがこんなにも必要な3時間とは!
素朴とは、時に罪。」
全てのシーンが長いんよ。
ちゃちゃっと編集すれば半分にはなるはず。
それは姐さんも他人のことは言えないので、ココカッツ・愛♥
役者さんもね、お世辞にもイケメンとは言えない主人公。
その元恋人は、口紅もしていないすっぴんで。
でもキレイなんだろうな。
老人も本当に役者さんなんだろうか?
と思うほどの素人っぽさ。
甥っ子ちゃん役の男の子はきゃわゆいん。
ただ老婆にだけは姐さんも吸い込まれそうになったーーー😯
全体的にうとうと気味な一本だったけど、この老婆のシーンは強烈な印象。
ユメカウツツカ。
ドラマチックではない淡々としたポエティックなシーンが多いんです。
だけどこの長いシーン、長いけどなんだかんだすると、ずーっと見たくなってくる中毒性。
これだけ長いから、あぁこーなるんか。みたいな感じで、ふと予告もなしに終わったときには、
「まだ終わってないよね?」
...<テロップ>...
てな展開で姐さん自身びっくり! でした。
そしてこちらが、
姐さんがよじれるベトナム映画3選!
まず一作目は爽やかに。
1993年、トラン・アン・ユン監督の『青いパパイヤの香り』。
コレ見ると絶対その後はパパイヤサラダが食べたくなるんです!
そして、二作目で植民地下のベトナムと占領国おフランスとの関係をお勉強。
1992年、カトリーヌ・ドヌーヴ様主演の『インドシナ』。
相手役のヴァンサン・ペレーズもまだ髪の毛がたくさんあった!
そして三作目は官能的に♥
1991年、ジャン・ジャック・アノーが妖艶に撮った『ラ・マン-愛人』。
女流作家マルグリット・デュラスの自伝を映画化。1930年代のインドシナを舞台に、ひたひたと来るラムールをお楽しみください。
これでベトナムとおフランスの関係も、インドシナの歴史も、官能的なラムールも、ばっちりよくわかっちゃいますね。
それではまたシネマでおジャマさせていただきますん。
あはん♥
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