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大麻は日本でも合法化するべきなのか?今こそ考えてみよう。

2018年、カナダで嗜好用大麻が合法化されました。
大麻を摂取することに馴染みのない日本人には驚きのニュースだったことでしょう。

近年は様々な国で医療用大麻が合法化され、南アフリカ、ウルグアイ、アメリカなど一部の国では既に嗜好用も合法化されています。

一方で医療用、嗜好用共に厳しく規制している国も日本を始め多く存在し、世界で今、大麻に対する認識に大きなすれ違いが起きているのです。

そもそも大麻とはどんなもので、これから日本はどのように対処していけば良いのでしょうか。

そもそも大麻とは?

大麻とは、アサの花冠、葉を乾燥または樹脂化、液体化させたもので、マリファナとも呼ばれます。

用途は大きく分けて2つです。

1.嗜好用大麻

1つ目は嗜好用としての用途です。

その歴史は古く、人類は紀元前から大麻を嗜好品として使用してきました。

しかし大麻にはトラヒドロカンナビノール(THC)という成分が含まれており、これはいわゆる「ハイになる」といった精神作用を引き起こすため、近代以降は世界的に使用を規制されるようになってしまいました。

2.医療用大麻

2つ目は医療用としての用途です。

人類は医薬品としても大麻を紀元前から使用してきました。

医療用と言っても基本的には嗜好用大麻との違いは無いため、同じようにその使用を国際法で長らく規制されてきました。

しかしそれは科学的証拠に従った規制ではなく、2016年から国際法の見直しが進められ、2020年には条約における「最も危険」という分類から大麻が削除されています。

その流れに乗っ取り、国連世界保健機関 (WHO)は、医療における大麻の使用について、癌、AIDS、喘息、緑内障の治療、抗うつ薬、睡眠障害、食欲増進剤、抗けいれん剤、腰痛など様々な疾患に対する効果と安全性についての研究を進めるよう世界中の研究機関に促します。

そしてその研究の結果、大麻に含まれるカンナビジオール(CBD)という成分がTHCの精神作用を抑制し、さらに癌細胞を破壊するなど優れた薬理作用を持つことが分かりました。

そのため、現在は最新の加工技術によってTHCの持つデメリットを取り除いた医療目的の大麻が作られるようになり、その安全性は年々高まっています。

※日本では嗜好用、医療用問わず、すべての大麻の輸出入、所持、栽培、譲受、譲渡が禁止されています。

大麻合法化のメリット

ここまでの流れを見ると、世界的に医療大麻を合法化する動きが大きくなっていることが分かりますね。

では、具体的に大麻を日本で合法化することにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

1.大麻を医薬品として処方できる

合法化に成功すれば、日本でも大麻を医薬品として処方できるようになります。

大麻には鎮痛作用、鎮静作用、抗がん効果、食欲増進作用などの効果があり、てんかん、アルツハイマー、癌、アレルギー、鬱病、緑内障などを改善するという報告も相次いでいます。

また、

・治療法がない病気や疾患を解決できる可能性がある
・製造が安価で簡単にできる
・副作用が少ない
・品種が多く、患者の状況に応じてに処方する大麻を変更できる

という特徴もあり、医薬品として非常に優秀であると言えます。

2.犯罪を減らせる

現在の日本では、暴力団などの犯罪組織が中心となって大麻の密造、密売を行っています。

日本で大麻を合法化すれば、公的な機関が大麻の生産を管理することになりますから、犯罪組織の大麻密造は減り、それが犯罪組織壊滅に繋がるかもしれません。

また、大麻の鎮静作用によって犯罪が減少したという報告もあります。
大麻を合法化したアメリカのコロラド州では、殺人や性犯罪の発生率が減少したそうです。

3.税収を増やせる

大麻に代わる嗜好品と言えば酒とたばこが代表的ですが、これらの嗜好品には高い税金がかけられており、国の大きな収入源となっています。

平成28年の調査では、酒とたばこが占める税金の割合は全体の約4%とされているほどです。

このように嗜好品には多くの税金をかけることができるため、大麻を合法化すれば消費税などの増税が防げるかもしれません。

4.経済を発展させられる

大麻の合法化により、大麻に関する産業が発展し、経済に良い影響を与えることも考えられます。

大麻を利用するにあたっての製造工場や販売所で働く人が必要ですから、多くの雇用を作り出すことは間違いありません。

また、大麻を求めて外国人が集まるため、日本は観光業によって多くの外貨を手に入れることができます。

飲食やホテル、娯楽施設などの利益も上がることでしょう。

大麻合法化のデメリット

当然、大麻を合法化することにデメリットがまったく無いわけではありません。

合法化する国が増えたことで、いくつか明らかになったことがあります。

1.中毒者が現れる

最新の研究による大麻使用者の依存率は9%とされ、タバコの32%、コカインの20%、アルコールの15%と比較すると低いことが明らかになっています。

しかし大麻を継続して使用した場合の健康被害については諸説あり、未だ未知の部分が多いことから、合法化には慎重な対応が望まれます。

2.子どもが使用してしまう可能性がある

大麻を合法化している国では、子どもの誤飲や誤食が大きな問題になっています。

近年はクッキーや飲料として大麻が販売されることも多くなってきたため、子どもが意図せず摂取してしまい、救急搬送されるケースが増加しました。

子どもが大麻を使用することは、身体の成長を阻害したり、他の病気を誘発する原因にもなります。

記憶や集中力に悪影響があるとも言われ、将来的に精神病を患うリスクも高まってしまうようです。

日本でも大麻を合法化するべきなのか?

さて、いよいよ今回の本題です。

果たして日本は大麻を合法化するべきなのでしょうか?

私個人の意見ですが、将来的に日本でも医療用としての大麻は解禁するべきだと考えています。

もちろん使い方を間違えれば危険なものに違いありませんが、これほどのメリットと高い安全性を無視することはできません。

海外の研究によって医療用大麻の技術は発展し、成熟に向かっています。

さらに、考えられるデメリットはほとんど嗜好用大麻によるものですから、もはや合法化しない理由が見当たりません。

一方、嗜好用大麻に関する判断は非常に難しいところですが、個人的には合法化する必要はないと感じています。

先ほど合法化に伴うメリットを解説しましたが、嗜好用の大麻を合法化している国家は世界的に見ても少なく、あくまで可能性の話にすぎません。

大麻にはアルコール同様、摂取によって気分が高揚する効果がありますから、運転などを規制する法律の整備も多く必要ですし、間違った大麻の使い方によって引き起こされる事件も発生するでしょう。

他の国家の動向を見て、労力とお金に見合ったメリットを見出すことができた場合は合法化を検討するべきです。

日本人は思考を停止させるな

日本人は規則を重んじる民族です。
それは日本の治安の良さや礼儀正しさに繋がっており、日本人の良さでもあります。

しかし、悪い一面でもあります。
規則を重視するあまり、思考を停止させてしまうことが多いからです。
自分の行動の善悪を判断する際、日本人は「合法だから大丈夫」という考えになりがちなのです。

脱法ハーブはその良い例ではないでしょうか。
脱法ハーブは明らかに危険性の高い薬物ですが、法律で禁止されていないという安心感から全国で爆発的に流行し、社会問題にまで発展しました。

逆に、法律で禁止されているものを「違法だから絶対にダメなもの」と決めつけてしまうことも日本人に多くみられます。

大麻に関する認識が変わってきている今、何事も自分で正しい知識を収集し、納得して善悪の判断を下すことが大切です。

どんな判断を下したとしても絶対に法律を破ってはいけませんが、あなたの持つ考えがやがて世論となり、国を動かすことに繋がるかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?

近い将来、日本でも大麻の合法化について向き合わなければいけない時が来ると思います。

もしその判断が国民に委ねられる場合、先入観やイメージにとらわれず、物事の本質をしっかりと理解した上で臨んでください。

そのためには正しい情報を収集する能力が必要です。

例えば今回の記事も、私が書いた情報は間違っているかもしれませんし、意見は見当違いなものかもしれませんが、それを判断するのは他でもないあなた自身です。

世の中にはあなたを惑わそうとしてくる人が沢山いますから、メディアやインターネットの情報に踊らされず、大麻に対する正しい認識を持つようにしてください。

最後まで読んでくれてありがとうございます。
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