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雑記集

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日記、エッセイ。
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#エッセイ

断捨離記

断捨離記

これはゴールデンウィーク五日間の雑記。この連休は持ち物の断捨離をする期間と決めたので、その意気を絶やさないため書き留めた。

5/1初日
薫風というには野蛮すぎる風が吹いていて、もてあそばれた枝葉の踊るのを横目に映画館へ向かう。タイトルは「旅立つ息子へ」。大型連休の初日というのに客入りはまばらだ。イスラエルの作品をみるのははじめてだった。知的障害を持つ成人した息子・ウリと、息子を施設へ入れることで

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旬を食す(牡蠣編)

旬を食す(牡蠣編)

この時期に山盛りの牡蠣を食べるのが我が家の恒例行事になっており、先の日曜日、それが開催された。

うちは仲が良いんだか悪いんだかよく分からないが、家族で小旅行へ出掛けることがしばしばあって、それも皆で思い出を作りにいくというよりは美味しいものを食べたいだとか面白いものをみたいだとかいう欲望によって動いている節がある。当たり前だが世の他の家族の暮らしぶりなど知る由もないのでこれを一般的に仲良しと判定

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散歩考・生の触感

昼、久しぶりに外を歩いた。
日の影になるところは肌寒いものの、ひとつ道を抜けるとぼんやり暖かくて、近所の家の松はついに雪吊りを外されていた。わたしは寒椿こそが最も美しい冬の花と思っているので、路上にくずおれた椿をみるにつけて今季は雪も積もらず咲く甲斐もいまひとつの年だったことに同情心を覚えてしまうが、ともあれ早春ここに来たると思うほど気持ちのよい陽気だった。

久しぶりに、というとまるで家に閉じこ

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乙女心の無責任

今日は満月だという。そんな日に一歩も外に出ず、部屋の掃除に明け暮れていた。
ここ最近「推し」が出来てからというもの、部屋の収納力に限界を感じつつあって、気を抜くとすぐに雑然としだす。まず圧倒的に本棚が足りない。いままで文庫本ばかり持っているような人間だったので、背の高い本を仕舞える場所が無い。雑誌も!写真集も!でかい!入らん!
でも買う。そして困る。それの繰り返し。

ちなみに件の推しは荒木宏文さ

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