アボカドの固さ(2020/10/24)
(大好きな映画、配信が決まった記念に)
(以前別のブログで書いていた私の日記を再掲します)
(見出し写真は、以前東京に行った時に聖地巡礼した時のもの!)
わたしはビールが好きです。でもたまに、ビールばっかり飲んでこんなんでいいのかわたし、と突然センチメンタルになる夜があります。
でも、昨日見た映画はそんなわたしがあるのもいっか、なんかそれも自然だし、と思わせてくれるところがありました。
コロナ自粛、というものがあって以来行けてなかった映画館。たまたまホームページを見てたときに、上映予定の中にあった違和感のあるタイトル。
『アボカドの固さ』
ー好きにも賞味期限があるらしい。
なんか分かんないけど、これはわたしが見るべきだと感じたので、昨日の出町座での公開初日まで楽しみに待っていました。
苦手な電話をかけて、「10月23日のアボカドの固さ、予約したいです」と伝えて、当日楽しみすぎて早めに映画館に行って、誰も席を取っていないまっさらの座席指定シートを指差して、「ここでお願いします」と。
久々の映画館、そして大好きな出町座だったので、ひとつひとつの行動が愛おしくて尊い。
あ、今日は最高な日になるな、と思うなどして。
最高な日になるな、と思ったのは間違いではありませんでした。久々の映画にこれを選んだわたしは天才かもしれない、とまで思いました。
最初のシーンから心がザラザラ、ザワザワ、とひとつも落ち着かなくて、いつ終わるだろういつ終わるだろうと思っていると、あ、そうなのか、このシーンで終わりなのか、と納得しようとする前にエンドロールが流れる。
でも、最後のシーンがあれで良かった。
あのシーンが最後だからこそ、ザワザワから解放され、そしてホッとして、安心することができるなあと思います。
自分の役を演じる前原さん、映画を作ろうと決めた城監督、映画をつくることを許してくれたしみちゃん、その空間にある友達や花や居酒屋、不自然なアボカド。
映画後のアフタートークで、主演の前原さんが「止まることはできないですからね」と言っていたのがとても印象的でした。
触らなきゃ熟してるかどうか分からないアボカド、触らなきゃ伝わらなかったり分からなかったりする恋とか愛とか、触られたくないわたし。
期間中にもう1度くらい、見に行けたらいいな〜〜。
先ほどパンフレットをじっくり読み返して、胸がいっぱいになりました。
いろんなわたしもわたしであってよいのです。