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Blues


窓を開けて夜風を浴びる。初夏とはいえ、まだ肌寒い夜。今日は少しだけ風か強い。風に揺られて、木々が激しく揺れる音がする。少しだけイヤホンのボリュームを下げて、好きな音楽と自然の音がちょうど半々くらい聞こえるようにする。カエルが鳴いている。この時間がとても好き。何にも変え難い。何も考えずにぼーっと夜を過ごす。少しだけ悲しくて胸が苦しくなる。ここの空間に私一人。ひとりぼっち。でもなんだかひとりぼっちが一番気楽で、泣けてくる。田舎だから街灯は10時くらいになるとだんだん消えていく。暗闇の中、スマホのライトをつけて、目的もなく誰かに手を振ってみたりする。それが誰かにとっての、一筋の光であってほしいと思いながら。乾きかけの髪の毛は、お気に入りのシャンプーの匂いがして心地いい。風に揺られて、少しだけ香る。

昨日最終回だった「私たちのブルース」。田舎特有のあの窮屈さに少し前の自分を投影させて息苦しくなるシーンもあったけど、やっぱり温かくて、お節介だとしてもみんな自分のこと以上に相手のことを想っていて、私はこれだから田舎が好きなんだと思った。田舎で暮らしていきたいんだと思った。人と人との繋がり。助け合いながら生きていくこと。うまくいかないのが人生。誰もが皆自分自身のブルースを抱えて生きているけど、決して忘れていけないのは「私たちは不幸になるために生まれてきたのではなく、幸せになるために生まれてきた」ということ。私もあなたもみんなで幸せになろう。


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