結局、私は今も看護師をしている。
タイトルに「結局」なんて言葉をつけたのには、もちろん理由がある。
私はここ何年もずっと、看護師を辞めるつもりだったからだ。
辞めるかどうか迷っていたわけではなく、絶対に辞めると決めていた。
理由は・・・ただただ「疲れた」の一言。
仕事中はずっと患者さんが最優先、家に帰れば子どもや夫が優先。
正直、やってられなかった。
今考えれば、もう少し上手くバランスを取る方法があったのかもしれないけれど、当時の私にはそんな余裕は全くなかった。
親や妻の代わりはいないけれど、看護師の代わりはいくらでもいる。
そんな風に思って、看護師を辞める準備として、勤めていた訪問看護ステーションの正社員からパートになり、他の空いた時間で副業に挑戦した。
看護師を辞めたかったから、全く違う分野の副業をやってみたけれど・・・結局、私はあまり頑張れなかった。
だから、成果が出るわけもなかった。
パートになって1年半ほど経った頃、私は離婚すると決めて、生活のために正社員に戻った。
今、正社員に戻って1年と少し。
最初は、また前と同じように疲れ果てて辞めたくなっちゃうんじゃないか・・・という不安がほんの少し頭を過ったけれど。
とりあえず、今のところはこれからも続けていけそうだと思っていて、そんな自分に少し驚いている。
それどころか、今は「やっぱり看護師って悪くない」なんて思っている。
そういえば、看護師は子どもの頃からの私の夢だった。
そして、20代の頃は、天職だと思って働いていたんだ。
看護師の仕事の割合を減らしたのは、結果的に良かったんだと思う。
心と体に余裕が生まれて、看護師という仕事を客観的に見られるようになった。
そして、初心を思い出せた。
やっぱりどうしようもなく疲れることも結構あるけれど、何だかんだ看護師の仕事って悪くない。